令和5年度技術士第一次試験問題［基礎科目］　問Ⅰ-2-4　情報圧縮（データ圧縮）に関する次の記述のうち、最も不適切

データ圧縮では、情報源に関する知識（記号の生起確率など）が必要であり、情報源の知識がない場合はデータ圧縮することはできない。

不適切です。情報源に関する知識がなくても、汎用的なデータ圧縮アルゴリズム（例：ZIPやLZW）を使ってデータ圧縮は可能です。情報源の知識があれば、より効率的な圧縮が可能になることもありますが、必須ではありません。
可逆圧縮には限界があり、どのような方式であっても、その限界を超えて圧縮することはできない。

適切です。可逆圧縮では元のデータを完全に復元する必要があり、情報理論的な限界が存在します。
復号化によって元の情報に完全には戻らず、情報の欠落を伴う圧縮は非可逆圧縮と呼ばれ、音声や映像等の圧縮に使われることが多い。

適切です。非可逆圧縮（例：MP3、JPEG）は、データの一部を捨てることで圧縮率を高めます。
復号化によって元の情報を完全に復号でき、情報の欠落がない圧縮は可逆圧縮と呼ばれテキストデータ等の圧縮に使われることが多い。

適切です。可逆圧縮（例：ZIP、PNG）は、データを完全に復元できる方法です。
静止画に対する代表的な圧縮方式としてJPEGがあり、動画に対する代表的な圧縮方式としてMPEGがある。

適切です。JPEGは静止画の圧縮方式、MPEGは動画の圧縮方式として広く使われています。
結論
最も不適切な記述は1番です。

[解答]①

参考：

過去問ドットコム