米航空機大手Boeingは、2020年1月25日(現地時間)、最新鋭機「Boeing 777X」の初飛行に成功した。大勢が見守る中、777X型機はワシントン州にあるペインフィールド空港を現地時間午前10時9分に離陸し、ワシントン州の上空を3時間51分に渡って飛行した。 777X型機は、世界中の航空会社で運用されている「Boeing 777」をベースとした大型旅客機だ。「777-8」と「777-9」の2機種があり、初飛行を行ったのは777-9型機。777-9型機は座席数426席の双発ジェット機で、全長76.7m、翼幅71.8mだ。主翼の翼端は折り畳み式で、駐機時の翼幅は64.8mとなる。   引用:https://engineer.fabcross.jp/archeive/200203_boeing-777x.html 高速気体力学(high-speed gas dynamics) 1903年,ライ ト兄弟(Wright Brothers)が発明した飛行機は第一次世界大戦 (1914~1918年)によって構造も性能も格段に進歩し,現代にまで 及ぶ航空機時代を生み出した.航空機の性能をさらに向上させるた めには実験と経験だけではもはや不可能で,高速気体力学を含む流 体工学の発展が不可欠となった. 翼の揚力理論の発見と展開は1902~1908年ごろのことで,クッ タ,ジュウコフスキー,ランチェスターの3人の功績である.プラ ントル(Prandtl, L.)は境界層の発見(1904年)や風洞実験法の 確立などの功績で近代流体力学の父といわれる.『航空流体力学』 (1929年)はプラントルの講義を弟子のティーチェンスが書物にし たもので,名著の誉れが高い   第二次世界大戦後,航空機の速度は音速の壁を超えた.この時代 の高速気体力学をリードしたのはプラントルの弟子カルマンである. 彼はカルマン渦の発見で名高く, のちにアメリカ航空宇宙局(NASA)の初代所長と して超音速機の研究に当たった. ロケットの研究ではオーストリアのゼンガーの著書『ロケット航 空工学』(1933年)が先駆的なものである. 最近のコンピュータの進歩は流体力学に大きな影響を与えた.これ は1970年代以降のことであって,与えられた境界条件のもとで N-S 方程式の解を数値的に求めることが可能となり,これにより 流体の学術と技術は大きく発展した.この分野は計算流体力学(数 値流体力学)といわれる. 実験流体力学の新しい展開でも特筆すべきものがある.流れの可 視化をはじめとする最近の流体計測の発達は電子機器の発達に負う ところが大きい.コンピュータによる流れの数値シミュレーション や,コンピュータ支援による実験技術の進歩もまた著しい. その他,流体力学における最近の話題では,希薄気体力学,非ニ ュートン流体を扱うレオロジー(流動学),電磁流体力学,混相流 を扱う力学,機能流体(磁性流体や電気粘性流体など,流れが制御 できる流体),生体内の流体(血管,呼吸器系など)等がある.