第1章 安全作業のためのべからず
1 だらしない服装でフライス盤作業を行うべからず
2 袖ボタンを空けるべからず
3 腕まくりをいい加減にするべからず
4 上着のファスナーを開けるべからず
5 タオルを首から掛けるべからず
6 タオルはポケットから出すべからず
7 ポケットに手を入れるべからず
8 スリッパ、スニーカーで実習場(作業場)へ入るべからず
第2章 フライス盤を安全に使うためのべからず
1 ブレーカー、主電源の操作は左手で行うべからず
2 軍手など手袋を使用するべからず
3 切りくずを素手で扱うべからず
切りくずはカッターの刃と同じです。
また、加工直後の切りくずは高温ですので触るとやけどします。
4 安全靴の靴底に刺さった切りくずは素手で取るべからず
5 加工中に切削工具や工作物に手を出すべからず
6 テーブルの上に「もの」を置くべからず
テーブルに傷や凹凸があれば、マシンバイスや工作物の取り付け精度が悪くなり、良い製品を作ることができません。
7 工作物の固定をいい加減にするべからず
8 切削工具の切れ刃を直接触るべからず
9 切削工具を回転させたまま、テーブル上で段取りや測定を行うべからず
10 正面フライスを取り外すときは、気を抜くべからず
11 クイックチェンジアダプタをフックスパナで一気に緩めるべからず
一気に緩めると、正面フライスやミーリングチャックの「キー溝」が一致し、正面フライスやミーリングチャックが落下してしまいます。
クイックチェンジアダプターをフックスパナで少しだけ緩め、その後、片手で取り外すものを持ち、もう一方の手でゆっくりとクイックチェンジアダプタを緩めます。
12 切削工具と工作物が接近状態で早送りを行うべからず
13 ドリルに絡まった切りくずを素手で取るべからず
14 切削油の刷毛を切削点に接触させるべからず
15 正面フライス加工では、工作物の送り方向を間違えるべからず
16 切りくずを切削点に堆積させるべからず
切削点に切りくずを堆積したまま加工を続けると、切りくずが切削工具の回転に巻き込まれ、エンドミルが折れます。
17 加工中は「ながら作業」を行うべからず(初心者の場合)
18 保護めがねを掛けずに加工するべからず
19 保護めがねを掛けずにエアガンを使用するべからず
20 他の作業者の近くでエアガンを使用するべからず
21 通常のめがねで安心するべからず
22 目を擦るべからず
第3章 フライス盤を正しく使うためのべからず
1 クイックチェンジアダプタのみで主軸を高速回転させるべからず
2 主軸回転中に主軸回転数変換ギアを操作するべからず
3 マシンバイスハンドルを付けたまま加工を行うべからず(安全教育優先)
4 テーパ部が汚れたアーバやミーリングチャックをクイックチェンジアダプタに取り付けるべからず
5 自動送り中に手送りハンドルを操作するべからず
6 油の種類を確認せずに給油するべからず
7 クランプしたまま、早送り操作を行うべからず
8 マシンバイスハンドルをハンマーで叩くべからず(重切削の場合は除く)
9 未加工面を直接口金で挟むべからず
10 仕上げ面(製品)を鉄ハンマー(片手ハンマー)で叩くべからず
11 マシンバイスをコラム側へ突き出すべからず
12 切削工具(切れ刃)が工作物に接触した状態で主軸を停止するべからず
13 ミーリングチャックを緩めすぎるべからず
ミーリングチャックは緩めすぎると壊れます。
14 センタ穴付き刃のエンドミルで穴あけ加工を行うべからず
15 切削工具(切れ刃)は停止したまま、工作物に接触させるべからず
16 ハネクランプの方向を間違えるべからず
ハネクランプは、締め付けボルトから短い方を工作物に向けて使います。
17 ステップクランプの締め付けボルトは工作物から離すべからず
ハネクランプと同じ理由で、締め付けボルトが工作物から離れると、工作物を締め付ける力が低下するためです。
18 ステップクランプの高さを工作物より高く(低く)するべからず
19 手送りでニーを下げ過ぎるべからず
手送りハンドルで二―を下げ過ぎると、ボールねじが壊れます。
20 アルミニウム合金の加工は、乾式で行うべからず
アルミニウム合金は、鉄鋼材料に比べ、非常に柔らかく粘々した特性を持っています。
このため、アルミニウム合金の加工では、加工熱の影響も加わり、切削工具にアルミニウム合金が張り付き、良好な切削が行えません。
切削油を供給し、切削工具の切削性能を高めることが大切です。
21 「やすり」は引いて使うべからず
第4章 測定器を正しく使うためのべからず
1 ダイヤルゲージはスピンドルを上、横に向けるべからず
2 測定器を切削工具や作業工具などと一緒に置くべからず
3 25mmのマイクロメータは、収納時にアンビルとスピンドルを接触させるべからず
4 マイクロメータのフレームを握るべからず
マイクロメータを持つ場合には、フレームの中央部にあるプラスチック部分を持つようにしてください。
プラスチックは鋼よりも熱を伝えません。
5 マイクロメータは、シンブルを持ってクルクル回すべからず
6 測定器の目盛りは斜めから読むべからず
7 マイクロメータはシンブルの回転のみで測定を行うべからず
8 ノギスを外径を測定するときは、ジョウの先端部で測定するべからず
外形測定を行う場合には、本尺と外側用ジョウを工作物にしっかりと接触させ、ジョウの根本で測定することが大切です。
9 ノギスでディスプスバーを使用するときは、ディプスバーの方向を間違えるべからず
ノギスのディプスバーは90°部を工作物の隅に向けて測定してはいけません。
第5章 安全で正しい掃除のためのべからず
1 切削工具が回転中に、テーブル上での段取りや清掃作業を行うべからず
2 確認なしに、ニー(Z軸)の上昇を行うべからず
3 掃除で圧縮エアーを使用するべからず
4 作業終了後は、主電源を入れたままにするべからず
5 サドルおよびテーブルを適当な位置で放置するべからず
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