平成25年度 技術士第一次試験 専門科目(機械) 全35問解説

平成25年度 技術士第一次試験 専門科目(機械) 全35問解説

技術士第一次試験の専門科目(機械部門)は毎年35問出題されます。このページでは平成25年度に出題された35問全問を、材料力学・機械力学制御・熱工学・流体工学の4分野に分けて1ページにまとめて解説しています。個別の問題番号で検索して来られた場合は、目次または該当する見出しへ直接ジャンプしてください。

目次

材料力学

Ⅲ-1 自重による段付き棒の伸び

H25 機械Ⅲ-1
 
まずは、$l_2$部の伸びを求めます。
$ σ_2 = \frac{ ρgA_2x }{ A_2 } = ρgx$
$ ε = \frac{ σ_2 }{ E }$
$l_2$の伸びは上式を0から$l_2$までの範囲で積分すると求まり、
$  \int_0^{l_2}\frac{ ρgx }{ E } dx = \frac{ ρgl_2^{2} }{ 2E }$
となる。
次に、$l_1$部の伸びを求めます。
$ σ_1 = \frac{ ρgA_2l_2 + ρgA_1x }{ A_1 } $
$ ε = \frac{ σ_1 }{ E }$
$l_1$の伸びは上式を0から$l_1$までの範囲で積分すると求まり、
$  \int_0^{l_1}\frac{  ρgA_2l_2 + ρgA_1x }{ A_1E } dx = \frac{ ρgA_2l_1l_2 }{ A_1E } +\frac{ ρgl_1^2 }{ 2E }$
よって全体の伸び量は
$ \frac{ ρgl_2^{2} }{ 2E }+\frac{ ρgA_2l_1l_2 }{ A_1E } +\frac{ ρgl_1^2 }{ 2E } = \frac{ ρgA_2l_1l_2 }{ A_1E } +\frac{ ρg(l_1^2+l_2^2) }{ 2E }$
[解答] ②
参考:https://www.jsme.or.jp/kaisi/1203-40/

ポイント
棒の任意の断面に作用する応力は、任意の断面より下側にある棒の自重が応力としてかかる。
(特に根本に近づくほど発生する応力は、かなり大きくなる)
よって、積分で求めることになる。

Ⅲ-2 固定された丸棒に生じる熱応力

H25-kikai Ⅲ-1
 
温度がΔTだけ上昇した時の円柱にかかる熱応力を$σ_0$とすると、ひずみ$ε_0$は、熱による膨張分と剛体板から受ける力の和となり
$ ε_0 = α_0ΔT + \frac{ σ_0 }{ E_0 }$
同様に、温度がΔTだけ上昇した時の円筒にかかる熱応力を$σ_1$とすると、ひずみ$ε_1$は、熱による膨張分と剛体板から受ける力の和となり
$ ε_1 = α_1ΔT + \frac{ σ_1 }{ E_1 }$
ここで、円柱と円筒は剛体板で接続されているので、$ε_0 = ε_1$ となり、
$ α_0ΔT + \frac{ σ_0 }{ E_0 } = α_1ΔT + \frac{ σ_1 }{ E_1 }$
$ σ_1 = -E(α_1 – α_0)ΔT + \frac{ E_1 }{ E_0 }σ_0$ ・・・①
次に、ちからのつり合いから、円柱と円筒の両方に発生する軸力は等しいので、円柱の断面積を$A_0$、円筒の断面席を$A_1$として
$A_0σ_0 +A_1σ_1 = 0 $
$\frac{ d_0^2 }{ 4 }πσ_0 + \frac{ D_1^2 – d_1^2}{ 4 }πσ_1 = 0$・・・②
①、②より
$σ_0 = \frac{ (D_1^2 – d_1^2)E_0E_1 }{ d_0^2E_0+(D_1^2 – d_1^2)E_1 }(α_1 – α_0)ΔT$
[解答] ⑤

ポイント
・円筒、円柱の変形量は熱応力と、剛体板から受ける(圧縮、引張)応力の和になる。
・円筒、円柱の変形量と軸力は等しくなる。

 
参考:【材料力学】熱応力の不静定問題を初心者でも解けるよう丁寧に解説!
 

Ⅲ-3 丸棒の断面に働くねじりモーメントと断面係数

H25-kikai Ⅲ-3
ねじりモーメントTに対するねじれ角φは、
$φ = \frac{ Tl }{ GI_P }$
従って丸棒Aのねじれ角は
$φ_A = \frac{ T_Al }{ GI_P } = \frac{ T_Al }{ G(\frac{ πd^4 }{ 32 }) } = \frac{ 32T_Al }{ πGd^4 }$
丸棒Bのねじれ角は
$φ_B = \frac{ T_B・3l }{ GI_P } = \frac{ T_B・3l }{ G(\frac{ π(3d)^4 }{ 32 }) }= \frac{ 32T_Bl }{27 πGd^4 } $
 
$φ_A = φ_B$であるから、
$\frac{ 32T_Al }{ πGd^4 }  = \frac{ 32T_Bl }{27 πGd^4 }$
$\frac{ T_A }{T_B} =\frac{1}{27} $
 
参考:12.断面二次極モーメント|材料力学

Ⅲ-4 片持ち梁のたわみと曲げモーメント荷重の関係

H25-kikai Ⅲ-4
それぞれのはりで反力Rをもとめる。
$R_1 = W$
$R_2 = wl = W$
$R_3 = 2w\frac{ l }{2} = W$
$R_4 = \frac{ W }{2} + w\frac{ l }{2} = W$
$R_5 = \frac{ W }{2} + w\frac{ l }{2} = W$
次に曲げモーメントを求める。
等分布荷重の場合、等分布荷重の中心位置に相当荷重がかかると置き換える事ができる。
$M_1 = Wl$
$M_2 = W・\frac{ l }{2}$
$M_3 = W・\frac{ 3l }{4}$
$M_4 = \frac{ W }{2}・\frac{ 3l }{4} + \frac{ W }{2}・l = \frac{ 7Wl }{8}$
$M_5 = \frac{ W }{2}・\frac{ l }{4} + \frac{ W }{2}・l = \frac{ 5Wl }{8}$
 
[解答]  ③
参考:

Ⅲ-5 断面二次モーメント 断面係数を用いて最大曲げ応力を求める

H25-kikai Ⅲ-5
 
単純はりでは,横断面内の任意の点の垂直応力は, Mをその断面に働く曲げモーメント,yを断面の中立軸 NN から考える点までの距離,Iを断面の中立軸に関する断面二次モーメントとすれば,
$ σ = \frac{ My }{ I }= \frac{ M }{ Z } $で表される。
 
長方形では断面係数は、$ Z = \frac{ bh^2 }{ 6 } $であるため
$ σ_A = \frac{ 2bh^2 }{ 6 }$
$ σ_B = \frac{ b(2h)^2 }{ 6 }$
となる。
 
$ \frac{ σ_A }{ σ_B } = \frac{ \frac{ WL }{ Z_A } }{ \frac{ WL }{ Z_B } } = \frac{ Z_B }{ Z_A } = \frac{ 4bh^2 }{ 2bh^2 } = 2$
[解答] ④
参考:公式集 - 断面性能(面積・断面係数・断面二次モーメント・断面二次半径)
材料の曲げに対する強さ
第7回 はりの曲げ応力
 
 
曲げ応力は,yが最大になる点で最大となる.引張りと圧縮の最大応力を$σ_1$ ,$σ_2$とし,$e_1$ ,$e_2$をyの引張側および圧縮側の最大値とすれば,
$ σ_1 = \frac{ Me_1 }{ I } =  \frac{ M }{ Z }$
$ σ_2 = -\frac{ Me_2 }{ I } = \frac{ M }{ Z }$
で表される。
一般に,はりは曲げモーメントのほかにせん断力も受ける.これ によって,中立面に平行な平面上および横断面上にせん断応力が生 じる.しかし,特殊な場合を除き,せん断応力は,曲げモーメント による最大応力が生じる点では零となるので
はり の強さに関係するのは主として曲げモーメントによる応力である. はりの強度設計においては,最大応力が許容応力以下になるように すればよい.許容応力が引張りと圧縮に対して異なる場合には,そ れぞれの最大応力と許容応力とを比較する必要がある.最大応力は 曲げモーメントと断面係数で定まるが,はりの全長の中で$σ = \frac{ M }{ Z }$ が最大となる位置で,はりの強さが決定される.この断面を危険断 面(critical section)という.はりの断面が全長にわたって一定で ある場合には,曲げモーメントMが最大になるところが危険断面 となる.
 

Ⅲ-6 両端支持梁のたわみ

H25-kikai Ⅲ-6
荷重Pがかかる梁のたわみは
$ \frac{ d^{2}y }{ dx^2 } = -\frac{ M(x) }{ EI }= -\frac{ Px }{ 2EI }$
となる。
上式を積分して、
$ \frac{ dy }{ dx } = -\frac{ Px^2 }{ 4EI } + C_1$
さらに積分して
$ y = -\frac{ Px^3 }{ 12EI } + C_{1}x + C_2$
ここで梁の境界条件
x=0のとき、y=0
$ x = \frac{ l }{ 2 }$のとき、$θ = \frac{ dy }{ dx } = 0$
を代入すると、
$ C_1 = \frac{ Pl^2 }{ 16EI }、C_2 =  0$
となる。これらを代入すると
$ y = -\frac{ Px^3 }{ 12EI } + \frac{ Pl^2 }{ 16EI }x$
従って、荷重点のたわみは
$ y = -\frac{ Pl^3 }{ 96EI } + \frac{ Pl^3 }{ 32EI }=\frac{ Pl^3 }{ 48EI }$
[解答] ③
 

Q. 両端単純支持と両端固定で、支持点のたわみ角はどう違いますか?

はりのたわみの理論に基づき、はりの支持条件や荷重の状態によって、たわみやたわみ角が異なる値を取ります。
両端単純支持のはり:
この場合、はりの両端は垂直方向の変位を制約しますが、たわみ角(つまり、はりの端の角度変化)は0ではありません。そのため、たわみ角はゼロではなく、具体的な値は荷重の大きさや位置、はりの断面特性、材料特性によって決まります。
両端が壁に固定されたはり:
この場合、はりの両端は垂直方向の変位だけでなく、回転も制約します。そのため、たわみ角は0になります。中央部分では最大のたわみが発生しますが、両端でのたわみ角は0です。
 

たわみ計算の前提知識

◆たわみyとは、y方向のこと変形量のこと。
◆たわみ角θとは、たわんだ曲線の接線とx軸がなす角度のこと。
◆たわみの基礎式$ \frac{ d^{2}y }{ dx^2 } = +\frac{ M(x) }{ EI }$だけ覚える。
◆たわみの基礎式を1回積分したらたわみ角θが求まる。
◆たわみの基礎式を2回積分したらたわみyが求まる。
参考:https://www.oribi.work/entry/Deflection
 

Ⅲ-7 平面応力状態における応力成分

H25-kikai Ⅲ-7
[解答] ③
 
・純粋せん断(せん断応力のみ)の応力状態では、軸方向の荷重が作用していない場合には、せん断力τは存在するが、x、y方向のσ(垂直応力)はともにともにゼロになる。
・1軸引張の応力状態では、せん断応力が最大となるとき、主せん断応力が作用しており、その主せん断面は、垂直応力が最大となる主応力面と45度の角度をなす。また、主せん断応力は、主応力の1/2となる(1軸の単純引張応力の半分)。
・2軸引張の応力状態では、せん断方向成分τの値は、引張面とのなす角度θの関数として計算できる。

Ⅲ-8 薄肉円筒の円周応力(フープ応力)と軸応力の導出

H25-kikai Ⅲ-8
軸方向のつり合いの式は
$ 2πrtσ_z = πr^2p $
$ σ_z = \frac{ Pr }{ 2t } $
直径断面における力の釣り合いから,
$ 2tlσ_θ = 2\int_0^{\frac{ π }{ 2 }}prlsinθdθ = 2prl[-cosθ]_0^\frac{ π }{ 2 } = 2prl $
$ σ_θ = \frac{ Pr }{ t } $
[解答] ①
参考:マリンエンジニアのための材料力学入門講座(その3)

Ⅲ-9 フックの法則、ミーゼスの条件

H25-kikai Ⅲ-9
 
[解答] ⑤
フックの法則:応力がヤング率に比例するという法則 σ=Eε
せん断応力:お互いの力のつり合いから共役せん断応力ともいう
応力拡大係数:破壊じん性を評価するパラメータ
ミーゼスの条件:降伏条件のひとつ。相当応力にも関連
断面係数:最大曲げモーメントを求めるための係数
真応力:作用した力を変形後の断面積で除した応力
不静定:静力学のつり合い条件だけでは未知反力やモーメントを定められず、境界条件を考慮することにより定められること
 
参考:https://em.ten-navi.com/dictionary/cat01/

Ⅲ-10 オイラーの公式を用いた座屈荷重の算出

H25-kikai Ⅲ-10
できるだけ大きな圧縮荷重に耐えられ、かつ柱の長さの最大長という条件より座屈荷重と降伏応力が等しくなれば良いので、
座屈荷重は$ P_{cr} = \frac{ πd^2 }{ 4 }σ_{ys} $である。
断面二次モーメントは$ I = \frac{ πd^4 }{ 64 } $であるため、
2式をオイラーの式に代入すると、
$ \frac{ πd^2 }{ 4 }σ_{ys} = \frac{ π^3Ed^4 }{ 64L^2 } $
 
よって、
$ L = \frac{ πd }{4 }\sqrt{\frac{ E }{σ_{ys} }} $
[解答] ③
 
[参考]

機械力学・制御

Ⅲ-11 フィードバック制御系の伝達関数の求め方

H25 機械Ⅲ-11
特性方程式に$G(s)$、$K(s)$を代入すると、
$ 1+{\frac{ (k_1s + k_0)(3s + 1) }{ s^2 + s + 1 }} = 0 $
$ (3k_1 + 1) s^2 + (3k_0 + k_1 + 1)s + k_0 + 1 = 0 $
$ s^2 +\frac{ (3k_0 + k_1 + 1)(3k_1 + 1) }s + \frac{ (k_0 + 1)}{(3k_1 + 1) } = 0 $・・・①
閉ループの極より、
$ (s + \frac{ 5}{8})(s + 1) = 0 $
$ s^2 + \frac{ 13}{8 }s+\frac{ 5}{8 } = 0 $・・・②
①、②式の係数は等しいため、
$ \frac{ (3k_0 + k_1 + 1)}{(3k_1 + 1) } = \frac{13}{8} $、$ \frac{ k_0 + 1}{3k_1 + 1 } = \frac{5}{8} $
よって
$ k_0 = 3/2 $、$ k_1 = 1 $
[解答] ③
 
●参考

Ⅲ-12 ブロック線図の等価変換と簡略化

H25-kikai Ⅲ-12
[解答] ④

 
参考:ブロック線図の簡略化を行うコツ:考え方のステップを紹介
 

Ⅲ-13 ラプラス変換の計算例題

平成25年度技術士第一次試験問題[機械部門] 専門科目Ⅲ-13
$ F(S) = \frac{ s+1 }{(s-1)・s } = \frac{2}{s-1}-\frac{1}{s}$
従って、
$ f(t) = L^{-1}[F(s)] = L^{-1}[\frac{2}{s-1}-\frac{1}{s}] = 2e^{t}-1$
[解答]③
 
参考:

Ⅲ-14 周波数応答の図示法(ベクトル軌跡・ボード線図・ナイキスト線図・根軌跡)

H25 機械Ⅲ-14
[解答] ③

Ⅲ-15 回転軸周りの1自由度系の運動方程式

H25 機械Ⅲ-15
固有角振動数は
$  ω = \sqrt{\frac{ kl^{2} }{J}}$・・・(1)
棒の回転軸周りの慣性モーメントは
$  J = \int_0^l ρr^{2}dr = = \left[ \frac{ρr^{3}}{3} \right]_0^l = \frac{ ρl^{3} }{3} = \frac{ ml^{2} }{3}$
(1)式に代入して、$  ω = \sqrt{\frac{ 3k }{m}}$・・・(1)
[解答]②
参考:

 
減衰をあらわす係数の意味と求め方
1自由度系の振動 (←このページはボリューミィ読み込めばかなり勉強になる)
 
 

Ⅲ-16 1自由度振動系の振幅と減衰比ζ

H25 機械Ⅲ-16
固有角振動数は
$  ω_n = \sqrt{\frac{ k }{m}} = 2$
減衰比は
$  ζ = \frac{ c }{2\sqrt{mk}} = \frac{ 1 }{2\sqrt{1×4}} = 0.25$
[解答]②
参考:

減衰をあらわす係数の意味と求め方

Ⅲ-17 固定端、支持端、自由端の境界条件

H25 機械Ⅲ-17
[解答]⑤
参考:YAHOO知恵袋

Ⅲ-18 2自由度振動系の状態方程式

H25 機械Ⅲ-18
運動方程式は
$  m\frac{ d^2x_1 }{dt^2} + 2kx_1 – kx_2 = 0$
$  m\frac{ d^2x_2 }{dt^2} + k_2(x_2 – x_1)= 0$
と書ける。
ここで、
x1=X1cosωt
x2=X2cosωt
と仮定しこれを満たす、振動数方程式を導出すると
$\begin{vmatrix}
-mω^2+2k & -k \\
-k & k -mω^2
\end{vmatrix}=0$
これを展開して、
$  m^2ω^4-3mkω^2 + k^2 = 0$
[解答]④
参考:二自由度系の振動(3)

Ⅲ-19 切り抜かれた円板の重心の求め方

H25 機械Ⅲ-19
穴あき円板のと長方形の重量比は5.28:1であるため
$ y×5.28 =  50 ×1$
$ y = \frac{ 50 }{5.28} = 9.47$
[解答]④
参考:円の切り抜き図形の重心の求め方!「公式?そんなの使わんよ」
 

Ⅲ-20 回転体の慣性モーメント

H25 機械Ⅲ-20
回転エネルギーは$ \frac{ 1Iω^2 }{2} $より求められるので、
$ \frac{ 1 }{2}・4・ω^2 = \frac{ 1 }{2}・1・50^2 + \frac{ 1 }{2}・3・30^2$
$ ω ≒ 35 $
[解答]②

Ⅲ-21 パスカルの原理を用いた油圧計算

H25 機械Ⅲ-21
レバーを押す力が小ピストンに伝達する力は
$ 500× \frac{ 200 }{100} = 1000$
パスカルの原理より、大ピストンを押すちからは
$ 1000× \frac{ (\frac{ 400 }{2})^2π }{(\frac{ 40 }{2})^2π} = 100000$
[解答]⑤

Ⅲ-22 偏心ロータによって発生する遠心力

H25 機械Ⅲ-22
偏心によって発生する遠心力は$ Mεω^2$となる。
これが、点Aと点Bの距離に応じて働くので、点Aに働く力は
$  \frac{ l-a }{l}Mεω^2$
となる。
[解答]①
[参考]
ターボ機械のバ ランシング ―基礎 か ら応用 まで ― – J-Stage

熱工学

Ⅲ-23 流体や伝熱の基礎用語

H25 機械Ⅲ-23
動粘性係数:$ ν = \frac{ μ }{ρ} [m^2/s]$
温度伝導率:$ α = \frac{ κ }{ρc_p} [m^2/s]$
プラントル数:$ Pr = \frac{ ν }{α}=\frac{ μc_p }{κ} $
レイノルズ数:$ Re = \frac{ UL }{ν}=\frac{ ρUL }{μ} $
ヌセルト数:$ Nu = \frac{ hL }{κ}$
[解答]②
参考:Text_6th_am

Ⅲ-24 比熱・潜熱・顕熱の計算

H25 機械Ⅲ-24
$ Q =mcΔT$より、水を15℃から36℃まで上げるエネルギーは
$ 2×4.18×(36-15) = 175.56 [kJ]$
蒸気として蒸発させるエネルギーは
$ 1×2430 = 2430 [kJ]$
2式の和より
176+2430 = 2606
[解答]④

Ⅲ-25 エントロピー変化の求め方

H25 機械Ⅲ-25
魔法瓶内での変化は断熱変化であり、外部との熱量の授受はなく、氷の融解潜熱分の変化のみである。
設問では温度変化もないので、エントロピー変化は
$ dS=\frac{ dQ }{T} = \frac{ 334×1-0 }{273+0} = 1.22 [kJ/K]$
[解答]③

Ⅲ-26 熱力学のサイクル一覧

H25 機械Ⅲ-26
[解答]③
参考:熱力学公式とか:http://www.f-denshi.com/000TokiwaJPN/35chmth/010chmt.html

ブレイトンサイクル

ブレイトンサイクルはアメリカのジョージ・ブレイトンにちなんでつけられた熱サイクルで2つの断熱変化と2つの等圧変化によって構成されています。断熱圧縮により空気を圧縮し、燃料を噴霧して燃焼させ、断熱膨張によって仕事を得ることができます。
ブレイトンサイクルは主にガスタービンやジェットエンジンなどの内燃機関の動きを理想的なサイクルで表したもので、ブレイトンサイクルを理解することができれば、空気の圧力比を上げることが捏効率の向上につながることが分かります。
圧力比とは、圧縮機入口の圧力に対する出口圧力のことを表します。
参考:【ブレイトンサイクル】ガスタービンやジェットエンジンの理論サイクル

カルノーサイクル

フランスの物理学者カルノーは、熱機関の研究を行い1824年、図2(a)に示すような等温変化と断熱変化で構成されることで、熱効率が最大となる理想的なサイクルが得られることを示しました。
カルノーサイクルは、理想気体を動作流体とし、次の4工程からなる可逆サイクルです。
(※可逆変化は現実には存在しませんが、熱力学では一般に、可逆変化を仮定して状態変化を考えます。)
1)等温膨張(図2の①→②)高熱源温度T1一定で、この間に熱量Q1を受け取る
2)断熱膨張(図2の②→③)膨張して外部へ仕事をなし、温度が低下する
3)等温圧縮(図2の③→④)低熱源温度T2一定で、この間に熱量Q2を捨てる
4)断熱圧縮(図2の④→①)圧縮して温度が上昇し、①の状態に戻る
参考:カルノーサイクルと逆カルノーサイクル

オットーサイクル

オットーサイクルはドイツのニコラウス・アウグスト・オットーにちなんでつけられた熱サイクルで、2つの断熱変化と2つの等容変化によって構成されています。ここでいう断熱変化は、動きが一瞬のため外部との熱のやり取りがないとした変化のことを言い、等容変化とは体積が一定のまま状態変化することを言います。
オットーサイクルは主にエンジンなどの内燃機関の動きを理想状態に置き換えたもので、オットーサイクルが理解できれば、空気の圧縮比を上げることがエンジンの燃費向上につながるということが分かります。
参考:5分でわかる!オットーサイクルとは!?

ランキンサイクル

ランキンサイクルは、発電所で蒸気を使って電気を発生させる際に利用される熱サイクルです。「ランキン」というのは、このサイクルを確立したイギリスの物理学者ウェリアム・ランキンから来ています。
主に、ボイラ、過熱器、蒸気タービン、復水器(コンデンサ)、給水ポンプなどで構成されたサイクルです。

  1. ボイラで発生した高圧の飽和蒸気が過熱器によって※過熱蒸気になる。
  2. 過熱蒸気が蒸気タービンで可逆断熱膨張して羽根を回す。
  3. 蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(コンデンサ)で冷却されて飽和水になる。
  4. 飽和水が給水ポンプで加圧され、ボイラーに送られる。

供給するエネルギーとしては、ボイラーで蒸気を発生させるための燃料、加圧するためのポンプの電力などがあります。
一方、取り出せるエネルギーはタービンとつながっているモーターが回転することで発生する電気です。
つまり、ランキンサイクルは、燃料の熱エネルギー電気エネルギーに変換するサイクルです。
参考:【ランキンサイクル】5分で分かる!蒸気を使って電気を作る仕組みとは?

ディーゼルサイクル

ディーゼル機関では、圧縮行程で空気だけを圧縮し、燃料は高圧空気中に噴射されるので、燃焼形態はオットーサイクルとは異なる。その標準サイクルは一定圧力のもとで燃焼する定圧サイクル、またはディーゼルサイクルと呼ばれ、図の1→2は断熱圧縮、2→3は定圧加熱、3→4は断熱膨張、4→1は定容放熱である。ディーゼルサイクルの熱効率には、圧縮比のほかに締切り比(膨張比)が関係し、締切り比が大きくなると熱効率が低下する。すなわち、圧縮比が同一ならディーゼルサイクルはオットーサイクルより熱効率が低いことになる。しかし、実際の機関では一般に圧縮比の高いディーゼル機関のほうが火花点火式のガソリンエンジンより熱効率が高い。
参考:ディーゼルサイクル

冷凍サイクル

熱は高温の物体から低温の物体に流れは自然に起こるが、その逆方向に流すには特別な機構が必要でする。冷凍空間らから熱を奪うことによってその空間を低温に保つ装置を冷凍機という。またより低温の空間から熱を吸収して暖房空間を高温に保つ装置を熱ポンプという。これらの装置は熱力学的なサイクルによって実現される。別稿で述べた動力サイクルの場合は熱効率η(thermal efficiency)によりその性能が評価されるが、冷凍機(対象を冷やす)や熱ポンプ(対象を暖める)は次に述べる成績係数c.p.(coefficient of performance)で評価される。
参考:冷凍サイクル
 
『熱力学』講義ノート

Ⅲ-27 ランキンサイクルの効率

H25 機械Ⅲ-27
熱効率は、外部から供給される熱量(入熱量)に対する、対象の系から排出される全熱量(出熱量)で表される。
入熱量はh5-h2(ボイラおよび過熱器からの供給熱)、出熱量は(h5-h6)-(h2-h1)(タービンで行われる仕事から給水ポンプの仕事を差し引いたもの)で表すことができる。
 
[解答]①
参考:
ランキンサイクル(T-s線図,理論熱効率)
火力発電所の熱サイクルと熱効率

Ⅲ-28 熱伝導率、熱伝達率の計算

H25 機械Ⅲ-28
断熱材の厚さをlとして方程式を組み立てる。
$ 2×(\frac{ 1 }{6.0}+\frac{ 5×10^{-2} }{1.2}+\frac{ 1 }{17}) = \frac{ 1 }{6.0}+\frac{ 5×10^{-2} }{1.2}+\frac{ 1 }{17}+\frac{ l }{0.04}$
$ l = 0.04×(\frac{ 1 }{6.0}+\frac{ 5×10^{-2} }{1.2}+\frac{ 1 }{17})=0.92×10^{-2}$[m]
[解答]①
参考:Text_6th_am(http://fluid.web.nitech.ac.jp/Gotoh_Home_page/Edu/Public_course/Text/Text_6th_am.pdf)

Ⅲ-29 ステファン・ボルツマンの法則と黒体・灰色体

H25 機械Ⅲ-29
[解答]②

流体工学

Ⅲ-30 マノメーターの高さと圧力

 
H25 機械Ⅲ-30
高さが等しくなる。
[解答]①


Ⅲ-31 連続の式を用いた断面の流速計算

H25 機械Ⅲ-31
連続の式より、入り口と出口の流量が等しい。
$ v= \frac{ π(0.75×10^{-3})^2×120×4.0 }{π(15×10^{-3})^2} = 1.2 [m/s]$
[解答]④

Ⅲ-32 曲管における運動量の法則

H25 機械Ⅲ-32
運動量保存則より、
$ F_x=ρAU^2$
$ F_y=-ρAU^2$
$F=\sqrt{F_x^2+F_y^2}=\sqrt{2}ρAU^2$
[解答]⑤
参考: 曲管における運動量の法則
基礎と演習 流れの力学

Ⅲ-33 レイノルズの相似則を用いた計算

H25 機械Ⅲ-33
レイノルズの相似則より
$ Re= \frac{U_1L_1}{ν} = \frac{U_2L_2}{ν}$
$ Re= \frac{u_1L_1}{ν} = \frac{u_2L_2}{ν}$
となる。2式より、
$ Re= \frac{U_1}{U_2} u_2$
[解答]⑤

Ⅲ-34 よどみ点の圧力上昇

H25 機械Ⅲ-34
$ PM= ρRT$より、
$ ρ_{4}= \frac{T_0P_4}{T_4P_0}ρ_0= \frac{273×63200}{277×101300}×1.29=0.793 [kg/m^3]$
よどみ点では、すべての運動エネルギーが圧力エネルギーに変換されるので、
$  \frac{1}{2}0.793(\frac{800000}{3600})^2= 196 [hpa]$
[解答]③
参考:木村の理論科学のネタ

Ⅲ-35 ファンのエネルギー効率(η)の求め方

H25 機械Ⅲ-35
mを、単位時間あたりに断面Aを流速Uで通過する液体の質量とすると、
$ m = ρAU $
ファンの外部にする単位時間あたりの仕事をwとすると、ファンの動力Lとし、排出口での空気の流速をU2とすると、
$ w = \frac{ L }{ m } = \frac{ L }{ ρAU_2 } = \frac{ 0.5×10^3 }{ 1.23×0.07×20 }=290.4[W/(kg/s)]$
流れの損失をlossとすると、流入位置での流速をU1として、ベルヌーイの式より
$ \frac{ U_2^2 }{ 2 } -\frac{ U_1^2 }{ 2 } = w-loss$
ここで、U1=0より、
$ w-loss = \frac{ U_2^2 }{ 2 } = \frac{ 20.0^2 }{ 2 }=200[W/(kg/s)]$
したがって、ファンのエネルギー効率ηは、
$ η = \frac{ w-loss }{ w } = \frac{ 200 }{ 290.4 }=0.69≒0.7$
[解答]③