問題の検討

「大気汚染物質に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。」

#### 各選択肢の検討

1. **二酸化硫黄は、硫黄分を含む石炭や石油などの燃焼によって生じ、呼吸器疾患や酸性雨の原因となる。**
– これは正しいです。二酸化硫黄(SO2)は、硫黄分を含む化石燃料の燃焼により発生し、呼吸器疾患や酸性雨の原因となります。

2. **二酸化窒素は、物質の燃焼時に発生する一酸化窒素が、大気中で酸化されて生成される物質で、呼吸器疾患の原因となる。**
– これは正しいです。一酸化窒素(NO)は燃焼時に生成され、大気中で酸化されて二酸化窒素(NO2)となり、これが呼吸器疾患を引き起こします。

3. **一酸化炭素は、有機物の不完全燃焼によって発生し、血液中のヘモグロビンと結合することで酸素運搬機能を阻害する。**
– これは正しいです。一酸化炭素(CO)は有機物の不完全燃焼によって生成され、ヘモグロビンと強く結合して酸素運搬能力を阻害します。

4. **光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物や揮発性有機化合物などが、太陽光により光化学反応を起こして生成される酸化性物質の総称である。**
– これは正しいです。光化学オキシダントは、NOxやVOCが光化学反応を経て生成される二次汚染物質です。

5. **PM2.5は、粒径10μm以下の浮遊粒子状物質のうち、肺胞に最も付着しやすい粒径2.5μm付近の大きさを有するものである。**
– これは不正確です。PM2.5は粒径2.5μm以下の微小粒子状物質を指し、10μm以下ではなく2.5μm以下の粒子です。

### 結論

最も不適切な記述は:

\[ \boxed{5} \]

### 説明

**5. PM2.5は、粒径10μm以下の浮遊粒子状物質のうち、肺胞に最も付着しやすい粒径2.5μm付近の大きさを有するものである。**
– PM2.5は、粒径が2.5μm以下の微小粒子状物質を指します。粒径10μm以下の粒子はPM10と呼ばれます。したがって、この記述は誤りです。

[解答]⑤

参考:過去問ドットコム

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