工作機械メーカー・ツガミ調査レポート

ツガミ調査レポート

目次

エグゼクティブサマリー

ツガミは、1937年設立の日本の精密工作機械メーカーであり、CNC精密自動旋盤を中核に、CNC旋盤、ターニングセンタ、マシニングセンタ、精密研削盤、精密転造盤までを手掛ける「小型・超精密」領域に強い総合メーカーです。足元では連結従業員数3,515名、本店は東京都中央区日本橋富沢町に置かれ、国内外に広い生産・販売網を持っています。役員体制は、代表取締役社長の渡部昇弘氏を中心に、海外事業・管理・中国事業に知見を持つ布陣です。 

投資判断上の要点は明快です。強みは、第一に小型精密部品量産向けの自動旋盤で培った加工精度と工程集約力、第二に中国・インドを組み込んだ現地生産体制、第三に自動旋盤専業ではなく周辺機種まで持つ製品ポートフォリオです。一方で、売上の地域偏重は大きく、2026年3月期の海外売上比率は94.9%、うち中国だけで連結売上の79.9%を占めています。これは好況期の利益レバレッジを生む半面、中国景況・政策・為替・地政学の影響を強く受ける構造でもあります。 

業績面では、2026年3月期の連結売上収益は1,291億円、営業利益361億円、親会社の所有者に帰属する当期利益167億円で、いずれも大幅増益でした。2022年3月期から2026年3月期までの4年間で売上収益の年平均成長率は約8.5%、営業利益は約17.6%、親会社帰属利益は約15.3%で、収益性も営業利益率28.0%、ROE 23.4%、親会社所有者帰属持分比率52.0%へ改善しています。 

今後の成長ドライバーとしては、EV向け部品、半導体・電子部品の微細化、医療機器の高精度化、省人化・自動化ニーズ、そしてインド・東南アジアでの供給体制強化が挙げられます。会社側も中長期方針で、高付加価値分野への投資、中国・東南アジア・インドでの生産・販売・アフターサービス強化、サプライチェーン最適化を掲げています。 

会社概要

ツガミの基本情報を整理すると、設立は1937年3月、本店所在地は東京都中央区日本橋富沢町12番20号、事業内容は精密工作機械の製造・販売です。連結従業員数は2026年3月31日時点で3,515名です。公式会社概要ページには、国内1社、海外12社のグループ会社が掲載されており、中国、インド、東南アジア、欧州、韓国に事業拠点を持つ体制が確認できます。なお、会社概要ページ上では連結・非連結の内訳までは未指定です。 

項目 内容
会社名 株式会社ツガミ
設立 1937年3月
本店所在地 東京都中央区日本橋富沢町12番20号
事業内容 精密工作機械の製造および販売
連結従業員数 3,515名
グループ構成 国内サービス会社に加え、中国、香港、英領ケイマン、インド、タイ、韓国、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ドイツに関連会社・子会社を配置
主要経営陣 取締役 山宮道代、代表取締役社長 渡部昇弘、代表取締役 松下真実、取締役 羽賀勝一郎、取締役顧問 唐東雷、監査等委員 半場秀・竹内芳美・太田邦正・安達健祐

注:主要経営陣は2026年6月16日提出の有価証券報告書ベースで整理。会社概要ページのグループ会社一覧は2025年9月30日時点の会社情報ページに基づく。 

ツガミの生産基盤は、日本の長岡工場に加え、中国の浙江・安徽、インドでの拡充が目立ちます。2025年12月にはインド新工場が完成し、2024年10月には中国子会社間の吸収合併も実施されており、アジアでの供給体制集約と拡張が進んでいます。 

事業内容と製品ポートフォリオ

ツガミの事業の中心はCNC精密自動旋盤です。ただし、自動旋盤だけに依存せず、一般旋盤、複合加工機、マシニングセンタ、研削盤、転造盤までをそろえる点に特徴があります。用途は、IT・電子部品、医療機器、自動車部品、航空機、産業機械、油圧機器など多岐にわたり、需要先は「高精度な小物部品」や「工程集約が効く量産・準量産」分野が主軸と読めます。 

製品群 主な機能・技術特徴 主用途 主要顧客業界
CNC精密自動旋盤 熱変位を抑える工具配置、高剛性鋳物脚、独自ガイドブッシュレス主軸、長時間安定精度 小物精密部品の量産 OA、医療機器、スマホ・光通信、デジタル機器、自動車部品
CNC旋盤 タレット刃物台と高剛性本体で強力切削、背面主軸・Y軸付き複合機、NCローダ対応 バー材・チャック材の旋削、複雑部品加工 自動車、建機、一般機械
ターニングセンタ 旋盤加工とマシニング加工の一体化、段取り削減、複合加工 複雑形状部品の工程集約 自動車、航空機、医療、宝飾
マシニングセンタ 高速・高精度、熱安定性、穴あけ・タップ・フライスのバランス アルミ小物から鉄系部品までの切削 IT・家電、鉄系自動車、産業機械
精密研削盤 動圧軸受けといし軸、きさげ仕上げV-平案内、高精度・耐久性 焼入れ鋼・セラミックス等の中小物研削 エンジン、変速機、油圧、IT、医療
精密転造盤 ロールダイスによる塑性加工、切粉レス、CNCで複数箇所転造 ねじ、ナール、リードスクリュー、ウォーム 自動車、機械部品、環境対応部品

注:表は公式製品ページと統合報告書の説明をもとに要約。 

製品訴求から見ると、ツガミのコア技術は「熱変位管理」「高剛性」「高速加工」「工程集約」「自動化対応」です。特に自動旋盤では、ガイドブッシュレス主軸や熱変位補正など、材料コストや長時間安定加工を意識した設計思想が見えます。また統合報告書では、省エネパッケージ標準搭載や省人化・自動化への価値提供も強調されており、単体機械の精度競争だけでなく、現場の総生産性改善までを売りにしていると解釈できます。 

研究開発・技術力

研究開発費は、2026年3月期に26.15億円でした。研究開発は主に日本で行われ、対象はEVモーター、電動パワステ、次世代ブレーキ、携帯端末、車載カメラ、医療関連部品などに対応する小型・高速・高精度加工機です。2026年3月期の主な成果としては、BW389ZJ、M08J-III、P034-IIIの開発が挙げられています。 

技術面では、製品説明と特許の両方から、ツガミの強みは「高精度小物加工の量産ノウハウ」と「自動化・監視・熱変位補正」にあるとみられます。J-GLOBALで確認できる近年の代表例として、二次主軸からの受け渡しを含むワークキャッチャ関連の特許第7502987号、タレット固定型ワーク供給ハンド装置の特許第7385523号、AEセンサを用いた工具寿命監視の公開特許、検出部を兼用した熱変位補正の公開特許が確認できます。一次情報で総保有件数そのものは本調査範囲では未確認ですが、少なくとも近年も継続して出願・登録が続いていることは確認できます。 

事業展開の面では、直近で大規模M&Aを積極連発している会社というより、海外生産会社の設立・再編で供給能力を増強するタイプです。沿革上は、1991年の米国ウェルドン社買収、2001年のツガミテクノ株式取得などの歴史がありますが、直近では2024年10月の中国子会社吸収合併、2025年12月のインド新工場完成の方が重要です。なお、2026年3月期の有価証券報告書では「重要な契約等」は該当なしとされています。 

財務・業績分析

業績は工作機械業界らしく循環性がありますが、2024年3月期を底に、2025年3月期・2026年3月期で大きく回復しました。2026年3月期は売上収益1,291億円、営業利益361億円、親会社帰属利益167億円と過去5年で最高水準です。特に利益の伸びが売上を上回っており、稼働率改善と中国・インドを含む海外拠点のボリューム効果が収益性に乗ったとみるのが自然です。 

期末 売上収益 営業利益 親会社帰属利益 営業利益率 ROE 親会社所有者帰属持分比率
2022/3 931.7億円 188.6億円 94.9億円 20.2% 22.6% 43.9%
2023/3 949.6億円 167.6億円 77.0億円 17.6% 15.9% 45.3%
2024/3 839.3億円 131.0億円 53.8億円 15.6% 10.0% 48.1%
2025/3 1,074.1億円 233.1億円 109.0億円 21.7% 18.2% 49.4%
2026/3 1,291.4億円 361.0億円 167.5億円 28.0% 23.4% 52.0%

注:2022/3〜2025/3は統合報告書の11ヵ年データ、2026/3は決算短信・有価証券報告書ベース。数値は百万円を億円換算して四捨五入。 

2022年3月期から2026年3月期までの年平均成長率は、売上収益が約8.5%、営業利益が約17.6%、親会社帰属利益が約15.3%でした。つまり、売上成長以上に利益成長が速く、レバレッジの効く局面に入っていると読めます。もっとも、このタイプの伸びは逆回転も起こりやすいため、固定的な高成長企業というより「高収益な景気敏感株」に近い性格です。 

2026年3月期の売上地域構成は、中国向けが極めて大きく、国内5.1%、中国79.9%、アジア9.5%、米国3.3%、欧州2.2%です。収益源が非常に明確である一方、集中リスクも大きい構図です。 

5%80%9%3%2%2026年3月期 売上収益の地域構成国内 6,637百万円 [6637]中国 103,185百万円 [103185]アジア 12,223百万円 [12223]米国 4,274百万円 [4274]欧州 2,819百万円 [2819]
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注:海外売上収益は合計122,502百万円、海外比率94.9%。地域別内訳は有価証券報告書ベース。 

株価面では、公式開示の年次高値・安値を見る限り、2026年3月期に水準訂正が強く進みました。2025年3月期の高値2,090円に対し、2026年3月期の高値は4,305円で、利益急拡大を背景に市場評価が大きく切り上がったことがわかります。 

期末 最高株価 最低株価
2022/3 2,023円 1,121円
2023/3 1,560円 1,058円
2024/3 1,458円 1,051円
2025/3 2,090円 1,100円
2026/3 4,305円 1,378円

注:有価証券報告書の提出会社指標ベース。 

競合環境と市場ポジション

ツガミの直接競合は、主軸台移動形・固定形のCNC自動旋盤で強いシチズンマシナリーとスター精密です。より広い意味では、ターニングセンタ、マシニングセンタ、複合加工機、自動化・デジタル領域でDMG MORIとオークマが競合に入ります。海外の専門競合としては、スイス型自動旋盤を得意とするTornos、CNC turning machinesや自動旋盤全般に強いINDEX/TRAUBが挙げられます。 

以下の比較は、各社の公式製品ポートフォリオ・事業訴求をもとにした相対評価です。厳密な市場シェア表ではなく、「どの領域でぶつかるか」を把握するための整理とみるべきです。 

企業 主戦場 ツガミから見た相対的な強み ツガミから見た相対的な弱み
シチズンマシナリー CNC自動旋盤専業、主軸台移動形・固定形 自動旋盤の規模感と専業深度が大きい。公式には世界シェアNo.1を訴求 研削盤・転造盤まで含む裾野はツガミの方が広い
スター精密 スイス型自動旋盤中心 スイス型自動旋盤に集中し、幅広い加工径ラインアップを持つ 製品群の広さではツガミが上回る
DMG MORI 5軸・複合加工機、ターニングセンタ、MC、自動化、デジタル 高機能大型・複合・デジタルの総合力が強い 小型精密部品量産向け自動旋盤の純度ではツガミが優位な領域がある
オークマ NC旋盤、MC、複合加工機、独自CNC 機械からCNCまでの垂直統合が強み スイス型・小型自動盤ニッチではツガミの方が専門性が高い
Tornos スイス型自動旋盤の専門メーカー スイス型自動旋盤の長い専業経験 ツガミの方が隣接機種までポートフォリオが広い

注:比較表は各社公式サイト記載の事業・製品情報からの推論整理。 

市場環境は、ツガミにとって概ね追い風です。日本工作機械工業会の2025年受注確報では、年間受注総額は1兆6,043億円で前年比8.0%増、外需は1兆1,634億円で同11.5%増となり、特に中国とインドを含むアジアが強かったことが示されています。さらに2026年4月確報でも、自動車、電気機械、外需全体の伸びが目立ちます。ツガミが中長期方針で中国・東南アジア・インド強化を掲げる理由は、統計面からも妥当です。 

総じてツガミは、「小型超精密部品の量産加工」に強いニッチ強者であり、しかも自動旋盤だけでなく周辺機種まで持つことで、専業勢と総合勢の中間に独自ポジションを作っています。逆に言えば、同社の競争優位は“すべての工作機械市場”ではなく、“小型・高精度・高生産性を要する量産部品加工市場”で最も際立ちます。これは公式製品訴求と売上地域構成からみた妥当な推論です。 

リスクと成長機会

会社の開示する主要リスクは、景気変動、原材料価格、為替、海外事業、品質、知的財産、取引先動向、自然災害です。特にツガミでは、鋳物・鋼材などの原材料価格が為替や国際需給の影響を受けること、海外販売比率上昇に伴い人民元を含む為替変動の影響が増すこと、中国・インドを含む海外法規制や政情変化の影響を受け得ること、新潟・中国浙江省・インドの主要拠点で災害が起きた場合に供給が止まり得ることが明示されています。 

一方で成長機会もはっきりしています。統合報告書では、EV化、半導体・電子部品の微細化、医療機器の高精度化、そして製造現場の省人化・自動化・省スペース化が需要増の方向として示されています。中長期方針でも、自動車部品、IT、医療といった高付加価値領域への投資、中国・東南アジア・インドでの体制強化、サプライチェーン効率化を明示しており、2027年3月期会社予想も売上収益1,450億円、営業利益365億円、親会社帰属利益170億円と高水準を維持する前提です。 

論点 ネガティブ面 ポジティブ面
中国依存 売上集中による景気・政策・競争の影響が大きい 中国需要回復局面では業績レバレッジが大きい
為替・原材料 人民元や鋳物・鋼材価格の変動が採算を圧迫し得る 海外内製化・現地生産でコスト吸収余地もある
サプライチェーン 新潟・中国・インドでの災害や物流混乱が供給リスク グローバル拠点分散とインド新工場が冗長性を高める
EV・半導体・医療 顧客投資の波が大きく、設備投資停止時は逆風 小型高精度部品の需要増では主力領域に合致
競争 自動旋盤専業勢・総合大手の双方と競争 ニッチ強者としての明確な用途適合力がある

注:表は会社開示リスク、中長期方針、統合報告書記載の需要テーマをもとに整理。 

実務的には、ツガミを見るうえで最も重要なのは「中国需要」「自動車・電子部品投資」「インド拡張の立ち上がり」「営業利益率の維持」の4点です。とりわけ、今の好業績が中国偏重であることは強みでも弱みでもあり、今後の評価は“高収益が続くか”よりも“需要正常化後もどこまで高収益を残せるか”に移りやすいと考えられます。これは会社開示のリスク要因と販売構成から導かれる分析です。 

主要参考ソース

本レポートは、原則として日本語の公式資料と一次情報を優先して作成しました。中核となったのは、ツガミ公式の会社概要、製品情報、有価証券報告書、決算短信、統合報告書、中長期経営方針、沿革です。技術面ではJ-GLOBALの特許データ、業界動向では日本工作機械工業会の受注統計を参照しました。競合比較は、シチズンマシナリー、スター精密、DMG MORI、オークマ、Tornos、INDEX/TRAUBの公式サイトに基づいています。 

種別 主要ソース
会社・IR ツガミ公式「会社概要」「有価証券報告書」「決算短信」「統合報告書」「中長期経営方針」「沿革」
製品 ツガミ公式「製品情報」各ページ
技術・特許 J-GLOBAL特許情報
業界統計 日本工作機械工業会 受注統計確報
競合公式 シチズンマシナリー、スター精密、DMG MORI、オークマ、Tornos、INDEX/TRAUB

注:特許件数総数や主要顧客の実名は、本調査範囲の一次情報では未指定または未確認のため記載していません。

工作機械メーカー・ツガミの最近のニュースまとめ(2026年6月時点)

概要

ツガミは精密工作機械で知られる新潟県長岡市のメーカーです。2026年3月期に売上収益や利益が過去最高を更新し、中国・インド市場を軸に事業を拡大しています。2026年4月以降は業績予想の上方修正や増配、新たな自己株式取得などの発表が相次ぎ、株価も上昇しています。本節では、2026年4月〜6月に公表された主なニュースや企業動向を時系列に整理します。

2026年6月:機械受注と株価動向

  • 5月の工作機械受注が好調 – 日本工作機械工業会が発表した5月の工作機械受注額は前年同月比37%増の1,768億円で11カ月連続増加となり、AI関連需要が押し上げています。ツガミが主力とする中国市場ではデータセンターの冷却装置やヒト型ロボット、スマートフォン部品など幅広い分野が堅調で、中国で生産が追いつかない分をインドに移管していることが報じられました。これを背景に株価は6月10日に急騰しました。
  • 自己株式取得の進捗 – 5月13日に決議した自己株式取得の進捗が6月2日に発表されました。取得期間は2026年5月13日〜5月31日ですが、この期間の取得株数は0株、取得額は0円で、従来通り財務状況や株価を見ながら市場買付けを行う姿勢が示されました。同時に、発行済株式総数4,800万株のうち自己株式は149万8千株(3.12%)保有していることも公表されています

2026年5月:決算発表と株主還元策

  • 2026年3月期決算で過去最高益 – 5月13日に国際会計基準(IFRS)に基づく決算を公表しました。売上収益は1,291億円(前期比20.2%増)、営業利益361億円(同54.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益167億円(同53.6%増)といずれも過去最高を更新しました。中国・インド市場での事業拡大が奏功し、2027年3月期は売上収益1,450億円、営業利益365億円、当期利益170億円とさらなる増収増益を見込んでいます
  • 年間配当を85円に決定 – 同日の取締役会で2026年3月期の期末配当を1株49円とすることを決定し、年間配当は85円(前期59円)と過去最高となりました。総配当額は22億83百万円で、今期も時代の変化に対応した開発投資と競争力強化を続けつつ株主還元を図る方針が示されています
  • 自己株式取得終了と新たな取得枠 – 2025年11月から進めていた自己株式取得が5月12日で終了。500千株・1,300百万円を上限としていた取得枠のうち、429,200株・12億8千万円を取得して終了しました。また、新たに300千株(発行済株式総数の0.65%)、取得価額1,500百万円を上限とする自己株式取得を決議し、取得期間を2026年5月13日〜11月11日としています
  • 資本コストと株価を意識した経営方針公表 – 5月13日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を公開しました。資料では、高精度・高速・高剛性の機械を提供し続ける中長期方針を示し、
    • 中国・東南アジア・インドなど大きな市場や伸びる産業にリソースを集中すること
    • 日本では日米欧向けハイエンド製品の開発投資を続けてプレゼンスを高めること
    • 中国やインドの工場拡張による資産効率改善と生産能力増強を図ること
    • 安定的に高いROE(2026年3月期実績23.4%)を維持し、株主価値向上を目指すこと
      を掲げています。

2026年4月:業績予想の上方修正と展示会

  • 業績・配当予想の上方修正 – 4月21日に2026年3月期の通期連結業績予想と配当予想を上方修正しました。売上収益は1,290億円(前回予想から12.2%増)、営業利益360億円(同33.3%増)、親会社株主に帰属する当期利益165億円(同32.0%増)を見込み、前回予想より14,000百万円増益になるとの見通しを示しました
    • 業績改善の理由として、世界的な不透明感が続く中でも中国市場をはじめ各拠点で事業を着実に推進し、売上・利益ともに前回予想を上回る見込みになったことが挙げられています
    • 配当予想も中間36円、期末49円に修正され、年間配当は85円となる予定です
  • ツガミテクニカルフェア2026 – 4月6日、長年培った精密加工ノウハウを活かした最新の精密加工機械を展示・実演する「ツガミテクニカルフェア2026」を開催すると発表しました。フェアは6月18〜19日に長岡工場で行われ、微細加工や複雑・高精度加工のニーズに応える新製品を紹介する予定です。長岡市在住のユーザーにとっては地元で開催される大型展示会です。

2025年11月:中間期決算と予想修正

  • 第2四半期(中間期)決算発表 – 2025年11月13日に2026年3月期第2四半期決算を公表。上期売上収益は600億円(前年同期比20.6%増)、営業利益152億円(同53.4%増)、親会社株主に帰属する当期利益71億円(同48.4%増)で、既往最高水準となりました
  • 通期予想の初期値と修正 – 上期実績や受注動向を踏まえ通期業績予想を初期値から上方修正し、売上収益1,150億円(前期比7.1%増)、営業利益270億円(同15.8%増)、当期利益125億円(同14.7%増)を見込むと発表しました。その後2026年4月にさらに上方修正されました。

まとめと今後の注目点

  • 業績拡大と株主還元強化 – 中国とインド市場の需要増に支えられ、ツガミは2026年3月期に過去最高の売上・利益を記録し、2027年3月期も増収増益を見込んでいます。業績好調を受けて年間配当は85円に増配され、翌期には98円に増配する方針も示されました
  • 資本政策と成長投資 – 自己株式取得枠の設定やROEを意識した経営方針から、資本効率改善と株主還元に積極的な姿勢がうかがえます。一方で、中国浙江省の新工場建設(2028年1月稼働予定)や長岡工場の建替えなど生産体制強化への投資も進めています
  • 市場環境と需要動向 – AIサーバーや電動車部品といった新分野の需要拡大に加え、日本工作機械受注の好調が株価上昇の追い風となっています。世界経済の不透明感は続いており、今後も中国・インド市場の動向や円安の影響、AI関連需要の持続性が注目されます。

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