令和元年度技術士第二次試験問題[機械部門] 選択科目(材料強度)Ⅱ-1

1.疲労強度を向上させるための表面処理方法
 疲労強度を向上させるための表面処理方法を以下に2つ挙げ、次項にて原理及び特徴を述べる。

①ショットピーニング
搬送機体または搬送水で鋼球(ショット)をノズルから噴射し素材に衝突させる。

②浸炭焼入れ(ガス浸炭法)
鉄に炭素を合金化させ焼入れ性を向上させた上で焼入れる方法である。鉄鋼材料の表面から炭素を拡散侵入させるために、賦与剤のメタン、エタン等の炭素水素ガスを高温で分解しブタンやプロパン等のキャリアガスを混入させ浸炭性ガスに変換して浸炭を行う。

2.原理及び特徴

①ショットピーニング
ショットの衝撃力により素材表面に塑性変形を生じさせることにより材料表層の粗さ形成、加工硬化、圧縮残留応力を付与することが特徴として挙げられる。

②浸炭焼入れ(ガス浸炭法)
1200K前後に加熱された鉄鋼材料に浸炭性ガスを接触させ分解することで活性炭素を生じ、これを鉄鋼材料のγ相中に固溶させる。その後、焼入れを行うことにより材料表面は固く内部は比較的柔軟な組織となり耐摩擦性と耐疲労性に優れた材料ができる。また、比較的加熱時間が短く、キャリアガスにより表面炭素濃度の調節が容易にできる特徴をもつ。

以上

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