「マクドナルド理論」を使うとより優れたアイデアが出てきてプロジェクトが進行する
By roboppy
ランチタイムにどこのお店に行く?という話になった時、「マクドナルドに行こうよ」と提案すると満場一致で「マクドナルドはやめようよ」と返され、不思議とよりよいアイデアが出てくる、というのがJon Bellさんの提唱する「マクドナルド理論」。Bellさんによればこのマクドナルド理論を使うと、行き詰まりがちなビジネス会議やプロジェクトでより優れたアイデアを出すことができるそうです。
Bellさんのマクドナルド理論とは「実行可能なアイデアのうち最低のもの」を提案することによって、ディスカッションが始まり、人々が急にクリエイティブになることを言います。最悪のアイデアを実行しないために、人々はよいアイデアを出そうとするのです。
このテクニックはBellさん自身が仕事においてよく使うもの。上から指示書を手渡されたり、何かが始まるといううわさを聞いて準備を開始したりと、プロジェクトのスタートはさまざまな形があります。場合によっては人々とアイデアをシェアする前に何年間も考えを練っていることもあり、クリエイティブな仕事を行う時のプロセスに定義付けはできませんが、ただ一つ、全てのクリエイティブな仕事に共通するのは「いつでも初めの1歩よりも2歩目の方が簡単である」ということです。
作家のAnne Lamottは「最悪な草稿」と言い、ナイキは「Just Do It,(行動あるのみ)」と私たちに言いますが、Bellさんが提唱するのは「人をうんざりさせてよいアイデアを生み出すためにマクドナルドを使う」ということ。この3つはいずれも「ファーストステップは私たちが思っているよりも難しくない」という意味を含んでいます。考えすぎることをやめて下さい。
今度あなたの頭に考えが浮かんだ時はそのアイディアを批判する内なる声が聞こえても、紙とペンを取り出してアイデアを書き出して下さい。「でもこんなことをしている時間はないし……」ということや「ばかばかしいアイデア」などと思うかもしれませんが、自分を否定しないこと。
グループで仕事をする際にも同じ事が言えるので、次にプロジェクトの初期段階で話し合いがなされた時はマーカーをつかみ、ホワイトボードにアイデアを書いて下さい。ばかばかしい考えになると思いますが、それでいいのです。アイデアは引き金となり、グループを活気づけます。
By Pesky Library
とにかく物事をスタートさせ、第1の障壁を取り除き、次のページに行かなければなりません。頭の中で考えているだけでなく、実際にアイデアを書き、スケッチし、行動し、そして修正していくのです。はじめのスケッチはほんの少し形を書くだけでよく、次にアイデアに名前をつけます。「これはばかげたアイデアです。しかし、もし……」と続け、スケッチしたアイデアが持つ問題点を解決しようとして下さい。あなたがアイデアをボードに書き出した瞬間、まるで魔法のように、信じられないことが起こります。プロジェクトのメンバーはあなたのアイデアを見て、自分自身のアイデアも提案し始め、あなたの考えを修正していきます。そして話し合いの最後には、大きな進歩が見られるでしょう