Cレート

電池にはどれだけ電気を溜めることが出来るかという容量がきまっています。
この容量全部に充電(満充電)する、または放電する電流のことを「Cレート」で表し、
1時間でその電池の容量全部に充電できる電流の大きさを「1C」と言います。

Cの値が大きくなると、短い時間で電池の容量全部の充電または放電ができるということになります。
例えば、スマホの電池で容量3000mAh(3Ah)と書いてあれば、1C放電すると、3Aの定電流で1時間放電するという事を表します。
充電はこの逆なので、1C充電するということは、3Aの定電流で1時間充電すると、容量いっぱいの満充電ができるということになります。

このCレートは、大きいほど大きな電流が流れているということになり、
充電で考えると、早く充電できるということになります。

上の電池の場合、2C充電すれば、6Aの電流で0.5時間(30分)で、
10C充電すれば30Aの電流で6分で満充電ができるということになります。

1より小さい数で表すとすると、0.5C充電では1.5Aの電流で2時間で、0.1C充電すれば0.3Aの電流で10時間でそれぞれ満充電ができるということになります。

高速充電のときに使う電気を身近な例で換算すると

高速充電は、電池側の技術も高度なものになりますが、電池に供給する電力的にも非常に大きな電力が必要になり、
電力の供給側にも高度な技術が必要となります。

現在すでに身近にある電気自動車で高速充電について考えてみます。
例えば、容量が94Ahのバッテリーを積んだ電気自動車を1時間で充電しようとすると
1C充電をするということですから、94Aで1時間電流を流すと満充電になります。

1時間では高速充電とは言えないので、6分で充電を完了させようと考えると
940A流せばよいことになります。

940Aとは非常に大きな電流です。
参考までに、0.1Aの電流が人間に流れた場合、
生命の危険なレベルに達します。

 

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