Q:特許情報をまとめたいと考えていますが、情報が多すぎます。どうすればよいですか?

A:日本の2009年の特許出願件数は年間35万件です。これらは特許出願から1年6カ月を経過すると公開され、
将来特許として成立する可能性のある特許情報として、さらに最新の技術情報として各企業の研究活動に利用されます。

特許情報にはこのほかにも外国特許も含まれますので、その数は膨大となり、取り扱いがますます難しくなります。
特許情報を調査する目的は大きく次のように分類されます。

(1)技術情報として、自社の研究への利用
(2)自社技術が他社の特許を侵害していないことの確認に利用

このほかにも、他者特許の特許性を否定するような特許の調査のようなものもありますが、ここでは省略します。

特許情報を調査する目的として、(1)、(2)の二つを上げました。
確かに、特許情報を技術情報として利用するのか、あるいは特許権情報として利用するのかは違いますが、
実際は厳密にこの二つを分けているわけではありません。なぜならば(1)として調査すれば、その結果(2)にも応用できるはずだからです。

(1)と(2)のおおきな違いは、(2)についての調査では、極端に言えば、公開特許情報をみる必要性はないということです。
特許情報を特許権として見るわけですから、公開特許を見る必要はありませんし、また特許権の中でも、特許権が満了したもの、
年金が支払われなくて、いわゆる放棄された特許も見る必要もありません。

そうなると、(2)の目的であれば、特許の検索の方法をよく検討して、最小の調査で最大の効果をあげるということが重要なテーマになってきそうです。
(1)の調査であれば、少しぐらい見落としがあってもかまいませんので、興味のある内容、あるいは興味のある企業の技術だけ見ておくということでも問題はないかもしれません。
しかしそれでは、膨大な情報の中で調べ方によっては重要な情報があるにもかかわらず見落としてしまい、ずいぶん勿体ないような気もします。

膨大な情報の中で重要な情報とは何かということは、特許情報から何を調べたいかということであり、調べたい情報がはっきりしていればもとになる情報の数は多くても
なんとか必要な情報は取り出せる可能性は高いと思われます。たとえば、ある製品の中で特定の部分の技術に関する調査の様なものです。

このように、調べたいものがはっきりしていれば良いのですが、例えばこれから研究を進めるにあたって、
膨大な調査資料があるのだが何を調べたらよいのかとなったらどうすればよいのでしょうか。

研究を進めるにあたって、重要なことは、競合他社に負けない技術であること、他者の特許に抵触しないことの二つが重要な課題です。
この両方を満たすには、関連する技術を相当古いところからみて、ブレークスルーと思われる情報を見落とさないように並べたらどうでしょうか。
もちろん、ブレークスルーに関する特許を並べてみれば、技術の方向性と、どうしても避けて通れない特許(群)がわかります。

これらを見て議論すれば、将来進む方向性、および何よりも将来問題となる特許について検討が早い段階でできます。
そして、ある技術のいわゆる基本特許が見つかれば、それ以降の特許がその基本特許よりも広いということはないはずであるという安心感もわきます。

ある技術に関する特許の数は膨大であっても、ブレークスルー的な特許となると限られてくるのです。
研究成果が事業化されることになれば、事業化に先立って(2)の調査が必要になってきます。
しかし、重要な特許について既に調査が行われていれば、仮に抵触してしまうような特許があっても、
事前にライセンスを受けるとか、特許の有効性の検討が済んでいるということになるはずです。

 

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