振動の基本概念

機械・構造物は固有振動数を持ちます。外部からの加振力がこの固有振動数と一致すると「共振」が起き、構造物が大きく揺れ破壊されることがあります。防振・制振技術はこの振動問題を解決するための工学分野です。

振動の3種類の対策

対策 方法 原理
防振(振動絶縁) 振動源と受け手の間に防振材を挿入 ばね・ゴムで振動伝達を遮断
制振(振動減衰) 構造物に減衰材を付加 エネルギーを熱に変換して振動を減衰
吸振(動吸振器) 固有振動数を合わせた副系を付加 副系が主系の振動エネルギーを吸収

防振材の種類

防振ゴム:天然ゴム・NBR・クロロプレンゴムなど。エンジンマウント・機械基礎に広く使用。エアサスペンション:空気ばねで超低周波振動を絶縁。精密機器・光学系の除振台に使用。粘弾性ダンパー:高減衰ゴムで振動エネルギーを熱に変換。建築物の制振装置にも応用。

動吸振器(TMD:チューンドマスダンパー)

建物・橋梁の先端に固有振動数を合わせた重錘(マス)とばね・ダンパーを設置し、共振を抑制します。東京スカイツリー・横浜ランドマークタワーにも設置されています。

アクティブ制振

センサーで振動を検知し、アクチュエーターで逆位相の力を加えて打ち消す「アクティブ除振」は精密加工機・光学実験台に使われています。