https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/86/11/86_892/_pdf/-char/ja
合成石英ガラスの切削加工における振動支援を用いた実験に関する詳細な説明が含まれています。具体的には、40kHzの推力方向振動を支援とした延性モード研削加工について記述されています。この研究では、研削面における脆性破壊を避けるために振動支援研削を採用し、推力方向の振動を用いた切削を評価しています。切削工具は高速工具サーボアクチュエータによって振動させられ、切削プロセスではサブミクロンの深さで間歇的な切削痕が生じることが観察されました。このプロセスを通じて、硬脆材料の切削における延性-脆性遷移を評価し、振動支援が延性モード面の増大にどのように寄与するかを検討しています。
実験装置のセクションでは、自作の実験装置について説明されており、被削材は試料台に接着され、加工中の主要な力と背分力を測定するために力計に取り付けられています。切削工具はFast Tool Servo(FTS)に取り付けられ、1 kHzの振動を工具に適用しています。実験条件、工具の仕様、振動条件が詳細に記述されています。
この文書は、振動支援切削の効果と、それが硬脆材料の切削プロセスにおける延性モード面の形成にどのように影響するかについての深い理解を提供しています。
振動にはピエゾが使われていますが、送り機構はどのようなものですか?
文書によると、送り機構として「Fast Tool Servo (FTS)」という高速工具サーボ機構が使用されています。FTSは、分析可能な1kHzの振動を工具に適用するために使用され、振動を精密に制御できるシステムです。工具の振動だけでなく、送り機構としても機能し、実験では1kHzの振動を切削工具に適用して、切削痕一つ一つの分析を可能にしています。
形状測定はどのように行われていますか?
形状測定には、「表面粗さ計(東京精密SURFCOM 130A)」が使用されています。この装置は触針式の表面粗さ計であり、先端半径2μmの触針で測定を行っています。文書に記載されている方法では、切削痕の端から端までのデータを台形近似して積分することで、除去断面積を算出しています。これにより、切削痕の形状や深さを詳細に評価しています。
画像観察はどのように行っていますか?
画像観察には光学顕微鏡が使用されています。切削痕の表面層に微小クラックが生じている可能性があるものの、その測定は困難であるため、切削痕表面の観察結果から延性モード面の生じ方などを調査しています。また、観察した切削痕の画像は、見やすくするために明るさを+10%、コントラストを+55%で補正しています。