表面処理は金属・樹脂部品の表面に機能層を形成し、耐食性・硬度・外観・摩擦特性などを改善する技術です。製品の用途と要求性能に応じた表面処理の選択が品質とコストを左右します。
主要な表面処理の種類
①電気めっき:電解液中で電流を流して金属皮膜を形成。ニッケル・クロム・亜鉛・銅・金・銀めっきが代表的。耐食性・導電性・外観が目的。②無電解めっき:化学還元反応で皮膜を形成。複雑形状への均一な析出が可能。電子機器・精密部品に多用。③陽極酸化(アルマイト):アルミニウムを電解液中で酸化して酸化皮膜を形成。硬質アルマイトは硬度が高く機械部品に使用。④PVDコーティング(物理蒸着):TiN・TiAlN等の硬質薄膜を真空蒸着。切削工具・金型の耐摩耗性向上。⑤溶射:溶融した材料を高速で吹き付けて被膜形成。サーメット・セラミック・金属。
表面処理選択の基準
①耐食性が最優先→亜鉛めっき・クロメート・ステンレス鋼材料。②耐摩耗性が最優先→硬質クロムめっき・PVDコーティング・硬質アルマイト。③電気接触信頼性→金・銀めっき。④外観が重要→電気ニッケル・クロムめっき・塗装。
RoHS対応と環境規制への対応
有害物質使用制限指令(RoHS)により、カドミウム・六価クロム・鉛などの使用が規制されています。クロメート処理は三価クロム系への移行が進んでいます。表面処理選定時は環境規制への適合確認も重要です。
まとめ
表面処理の選択は「要求性能(耐食・耐摩耗・外観等)・コスト・環境規制対応・寸法変化への影響」を総合的に判断します。表面処理メーカーへの相談と試作評価が最適選択への近道です。





