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二次電池の種類によっては、過放電または過充電が電池の寿命を縮めるだけでなく、深刻なトラブルの原因になります。
容量の低下、内部構造の腐食や変形に加え、ガス圧の上昇による液漏れや電池の膨張、そして破裂などです。

過放電は、正確にいえば、放電終止電圧を下回った後も放電を続けることをいいます。
放電終止電圧とは、放電終了時期を示すために定めた電圧のことです。

電池を放電すると次第に電圧が低下していきますが、この値以下になったら放電を止めるべき最低電圧が終止電圧です。
たとえば、もう電池を装着した機器が動かないくらい電気を使い切っているのに、機器内に電池を放置しているような状態が過放電です。

ニッケル水素電池の過放電では、まず正極活物質(酸化水酸化ニッケル)が十分に消耗された後に、水素ガスが発生し始めます。
この水素は負極に吸収されるものの、それには時間がかかるので、水素ガスが電池内にたまり、内部圧力を高めます。
続いて、負極活物質(水素吸蔵合金)が酸素を吸収し始めます。
そのため水素の吸蔵場所が減り、電池の容量が低下します。

また、リチウムイオン電池では、過放電によって新たに充電することができなくなったり、負極集電体が溶けてしまうこともあります。

 

一方、過充電を正確にいえば、充電終止電圧以上の電圧で充電することです。
充電が完了したにもかかわらず、だらだらと充電を続けるような場合ですが、システムの不具合で残量が異なる電池が直列につながれた組電池を充電するとき、過充電になることがあります。

過充電でも、過放電と同様、さまざまな支障がでることがあります。
たとえば、鉛蓄電池を過充電すると、電解液に解けていた活物質がなくなり、代わりに水が電気分解されて、負極から水素ガス、正極から酸素ガスが発生し、電池の内部圧が高まります。
また、電極の格子形態が変形したり、損傷したりすることもあります。

リチウムイオン電池では、過放電によって電池が異常高温になり、発火や破裂に至ることもあります。

ただし、通常、製品として販売されている二次電池には過放電や過充電を防止したり、発生したガスを除去するしくみなどが組み込まれています。

 

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