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投資で成功するには、物事を正しく見極めることが必要条件になるだろうが、それだけでは充分条件にはならない。
ほかの投資家よりも正確に見極める力が必要なのだ。言い換えれば、周りとは違う思考方法を持たなければならない。

それでは、二次的思考とはどのようなものだろうか。

「これは良い企業だから、株を買おう」というのが一次的思考。
一方、「これは良い企業だ。ただ、周りは偉大な企業とみているが、実際にはそうではない。この株は過大評価されていて割高だから売ろう」というのが二次的思考である。

「経済成長率は低下し、インフレ率は上昇する見通しだから、持ち株を売ろう」というのが一次的思考。
一方、「景気見通しは悪いが、他の投資家はみなパニック売りをしている。今が買い時だ」というのが二次的思考である。

「この企業は減益になると思うから、売りだ」というのが一次的思考。
一方、「この企業の減益幅は周りが予想しているよりも小さいと思う。予想より良い業績が発表されて上昇するだろうから、買いだ」というのが、二次的思考である。

 

一次的思考は単純で底が浅く、誰にでもできること(つまり、優位に立とうとする場合に役に立たないこと)である。
一次的思考をする者がみな求めるのは、「この企業の見通しは良好だから、株価は上がる」といった将来に関する見解である。
一方、二次的思考は奥が深く、複雑で入り組んでいる。二次的思考をするには、以下のように非常に多くのことを頭に入れなければならない。

  • 今後、どのような範囲の出来事が起こり得るか?
  • その中で、実際に起きると思うのはどれか?
  • その予測が当たる確率はどれぐらいか?
  • コンセンサスの予想はどうか?
  • 自分の予想はコンセンサスとどう違うのか?
  • その資産の現在の価格は、コンセンサスあるいは自分が考える先行き見通しに見合っているか?
  • 価格に織り込まれているコンセンサスの心理は強すぎたり、弱気すぎたりしないか?
  • コンセンサスあるいは自分の予測が的中した場合、その資産の価格はどうなるか?

二次的思考をする場合、脳にかかる負荷は一次的思考よりも著しく大きくなる。
そして、一次的思考ができる人と違い、二次的思考ができる人の数はわずかである。

 

一次的思考をする人は単純な方程式や安易な答えを求める。
一方、二次的思考をする人は、投資で成功することは単純さの対局にあるとわかっている。

 

一次的思考をする者は、他の一次的思考をする者と同じことについて同じように考え、だいたいは同じ結論にたどり着く。
当然のように、これではすばらしい成果を上げることはできない。

すべての投資家が市場に勝つのは不可能だ。投資家全体がまとまったものが市場なのだから。
投資というゼロサムの世界で競争しようとするなら、上位半分に入ると思えるだけの根拠があるのか、あらかじめ自問しなければならない。

平均的な投資家を上回る成績をあげるには、コンセンサスの裏をかく必要がある。
果たして自分にその能力はあるのか。なぜそう思えるのか。

 

 

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