日本企業の電気自動車一覧(2025年時点)

日本企業が製造する主要なバッテリー電気自動車(BEV)は下表の通りです。各モデルについてはメーカー発表資料や自治体の EV ポータルからバッテリー容量・WLTC 走行距離・駆動方式などをまとめました。表の価格はメーカー希望小売価格(税抜き)または参考価格であり、販売中止になったモデルは「—」と記しています。詳細な説明は表の下に記述しています。

日本メーカーの主要 EV モデル

メーカー/車種 バッテリー容量 (kWh) WLTC 一充電走行距離 (km) モーター出力・駆動方式 急速/普通充電 (目安) V2H/V2L 対応 参考価格
日産 サクラ 20 180evdays.tepco.co.jp 47 kW・195 N m/前輪駆動 急速30 kW、普通3 kW (AC200 V)evdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約232万円~
日産 リーフ (40/60 kWh) 40 または 60 322/450evdays.tepco.co.jp 110 kW (40 kWh)、160 kW (60 kWh)/前輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速50/100 kW、普通3/6 kWevdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約372~479万円
日産 アリア B6/B9 66 または 91 470/640evdays.tepco.co.jp 160 kW (B6)、178 kW (B9)/2WDまたは4WDevdays.tepco.co.jp 急速130 kW、普通6 kWevdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約539~790万円
日産 クリッパーEV (軽商用) 20 180www-asia.nissan-cdn.net 31 kW・195 N m/後輪駆動www-asia.nissan-cdn.net 急速充電はオプション、普通 AC200 V V2H/V2Lオプションwww-asia.nissan-cdn.net 約243万円~
トヨタ bZ4X (FWD/AWD) 71.4 FWD 559‑567、AWD 540‑551toyota.jp FWD: 150 kW;AWD: 80 kW×2 (160 kW)toyota.jp 急速150 kW、普通6.6 kWtoyota.jp V2H/V2L (AC100 V電源付き) 約550~600万円
スバル ソルテラ (FWD/4WD) 71.4 FWD 567、4WD 542evdays.tepco.co.jp 同一モーターでFWD/4WD、出力150 kW 急速150 kW、普通6.6 kWevdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約600万円
ホンダ N‑VAN e: 29.6 245evdays.tepco.co.jp 47 kW・162 N m/前輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速約50 kW、普通6 kW (推定) V2H対応 (DC仕様)evdays.tepco.co.jp 約270万円
ホンダ Honda e (販売終了) 35.5 259evdays.tepco.co.jp 113 kW・後輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速約50 kW、普通6 kW V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約450万円
マツダ MX‑30 EV 35.5 256evdays.tepco.co.jp 107 kW・270 N m/前輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速50 kW、普通6 kWevdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約467万円 (2025年3月生産終了)
三菱 eKクロス EV 20 180mitsubishi-motors.co.jp 20 kW(定格)/47 kW(最大)・195 N m/前輪駆動mitsubishi-motors.co.jp 急速30 kW (80%まで約40分)、普通AC200 V (約8時間)mitsubishi-motors.co.jp V2H/V2L対応mitsubishi-motors.co.jp 約257万円
三菱 ミニキャブEV 20 180evdays.tepco.co.jp 31 kW・195 N m/後輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速充電はオプション、普通AC200 Vevdays.tepco.co.jp V2H/V2Lオプションevdays.tepco.co.jp 約243万円
レクサス RZ 300e/450e 71.4 300e: 599 km、450e: 494 kmlexus.jp 300e (FWD): 150 kW;450e (AWD): 前150 kW+後80 kWlexus.jp 急速150 kW、普通6 kWlexus.jp V2H/V2L対応lexus.jp 300e: 約820万円;450e: 約880万円
レクサス UX300e 72.8 512evdays.tepco.co.jp 150 kW・300 N m/前輪駆動evdays.tepco.co.jp 急速50 kW、普通6 kWevdays.tepco.co.jp V2H/V2L対応evdays.tepco.co.jp 約650万円

補足

  • WLTC値は市街地・郊外・高速道路を組み合わせた国際標準モードであり、使用環境や気温によって航続距離は変化します。

  • 日産サクラ、三菱 eK クロス EV など軽規格 EV は近距離移動向けで、WLTC の実航続は約 130~150 kmになることが多いです。

  • レクサス RZ やトヨタ bZ4X は 150 kW 急速充電に対応しており、高出力の公共急速器を使うと 30 分程度で 80 % まで充電できます。

  • 一部モデル(N‑VAN e: DC仕様や eK クロス EV など)はクルマ側に V2H/V2L 機能が搭載されており、対応する機器を接続すると家庭への給電も可能です。

自宅用充電器の選択肢と費用

充電設備の種類

設備の種類 特徴/設置場所 機器費用 (目安) 工事費 (目安) 備考
EV/PHEV 充電用コンセント (壁付けコンセント) 家の外壁に設置する200 Vコンセント。最も簡易で低コスト。盗電防止カバーや鍵付きもあるevdays.tepco.co.jp コンセント本体4,000〜1万2,000円evdays.tepco.co.jp 5〜10万円evdays.tepco.co.jp 出力は3 kW程度。雨除けが必要。V2Hは不可。
壁掛け型普通充電器 (ケーブル付) 6 kWクラスの壁掛け充電器。ケーブルを巻き付けて使え、日常充電に便利。Panasonic ELSEEV hekia Sなどevdays.tepco.co.jp 約10万〜25万円ev-charge-enechange.jp 5〜10万円ev-charge-enechange.jp 200 V専用。専用漏電ブレーカや配線工事が必要。
スタンド型普通充電器 駐車場に独立設置。コンセントタイプとケーブル付きタイプがあり、ケーブル付きは 6 kWクラス。設置自由度が高いev-charge-enechange.jp コンセント式:10万円以上、ケーブル付:30万円以上ev-charge-enechange.jp 10万円以上ev-charge-enechange.jp マンションや屋外駐車場向け。
V2H 機器 (双方向充電器) EVバッテリーを家の蓄電池として利用可能。太陽光発電と併用して昼間に車両へ充電し、夜間は家へ給電できるev-charge-enechange.jp。停電時の非常用電源としても有効。 機器価格100万〜140万円evdays.tepco.co.jp(ニチコン製EVパワーステーションは987,800円evdays.tepco.co.jp)、工事費30〜40万円evdays.tepco.co.jp 30〜40万円evdays.tepco.co.jp 高額だが経産省や自治体の補助金対象になることもある。ニチコンVSG3シリーズは高出力対応。

設置コストの目安

  • コンセント型:充電用コンセントは本体数千円と比較的安価ですが、配線・漏電ブレーカ設置など工事費を含めると 約10万円前後が目安evdays.tepco.co.jp。100 Vより200 Vが主流で充電時間は約2倍速くなります。

  • 壁掛け型/スタンド型:6 kWクラスの普通充電器は機器価格10万〜30万円、工事費約5万〜10万円が一般的ev-charge-enechange.jp。駐車スペースが家から離れている場合はスタンド型が便利ev-charge-enechange.jp

  • V2H 機器:機器価格100万〜140万円、工事費30万〜40万円と高額ですが、EVに蓄えた電気を家庭へ供給できる。TEPCO EV DAYS によると、ニチコン「EVパワーステーション」プレミアムモデルは機器価格987,800円で、工事費を含めた導入費用は約130万〜140万円、ハイエンドの VSG3 シリーズでは総額160万〜180万円になるevdays.tepco.co.jp。一部電力会社ではリース(月額約1.5万円)もあるevdays.tepco.co.jp

その他の注意点

  • 設置工事:200 V専用配線やブレーカ増設が必要になるため電気工事士の資格を持つ業者へ依頼します。駐車場から分電盤までの距離や壁の穴あけ工事の有無で費用が変わります。

  • 補助金:2023年時点では普通充電器への国の補助金は終了していましたが、V2H 設備については地方自治体の補助制度がある場合がありますevdays.tepco.co.jp。最新の補助情報は各自治体や国の公募を確認してください。

選び方のポイント

  1. 使用目的と走行距離:近距離中心ならバッテリー20 kWh前後の軽 EV(サクラ、eK クロス EV など)で十分ですが、ロングドライブや寒冷地ではバッテリー容量の大きいリーフ 60 kWh、アリア 91 kWh、bZ4X、RZ 等が安心です。冬季は暖房で消費電力が増えるため航続距離に余裕があるモデルを選びましょう。

  2. 急速充電性能:長距離移動の頻度が多い場合は 100 kW 以上の急速充電に対応する車種(アリア、bZ4X、ソルテラ、レクサス RZ など)が便利です。軽 EV は 30 kW 程度で、急速充電器の選択肢が少ない地域では充電時間が長くなる点に注意します。

  3. V2H/V2L 機能:停電時に家へ給電したり太陽光発電と組み合わせたりしたい場合は、車両に V2H/V2L 機能が搭載されているか確認します。多くの国内モデル(リーフ、アリア、bZ4X、ソルテラ、eK クロス EV など)が対応しています。

  4. 充電設備の設置場所:駐車スペースが家の壁に近ければ壁付けコンセントまたは壁掛け充電器が安価で便利です。駐車場が離れている場合や複数台を充電する場合はスタンド型やV2H設備を検討します。

  5. コストと補助金:充電設備と工事費は車両本体と別に必要です。V2H など高額設備は自治体の補助金や電力会社のリースを利用すると初期費用を抑えられます。

まとめ

日本企業の電気自動車は軽 EV から大型 SUV まで多様で、1充電あたりの航続距離や急速充電性能、V2H 対応の有無などが大きく異なります。自宅充電設備は、簡易なコンセントから双方向給電が可能な V2H 機器まで複数の選択肢があり、設置場所や用途に応じて最適なタイプを選ぶことが重要です。最新の補助金情報や地域の電力会社のサービスも確認し、安心して EV ライフを始めてください。