解答:⑤
1. ループ構成の確認
与えられたブロック線図は
- 前向き(順方向)経路:
- フィードバック経路:
- 負帰還(− 印)
したがって閉ループ伝達関数は(フィードバック要素が の場合)
2. 特性方程式
(ここで が 完全に打ち消し される点に注意。)
3. 閉ループ極
打ち消し後、特性方程式は 1 次なので極は 1 つだけ。
選択肢で単独の を示すのは ⑤。
4. 他の選択肢が誤りな理由
- ①,③,④: を含む → は前向きの零点とフィードバック要素の極で相殺され、閉ループ分母には現れない。
- ①,②,③: 2 つの極を挙げているが、閉ループ系は 1 次になっているので極は 1 つ。
- ②: 正の実根 は特性方程式から出てこない。
- ④: 単独は相殺を無視している。
5. コメント(極の相殺について)
内部での極・零点相殺(ここでは )は理想的モデル上の話で、実際の物理系ではパラメータ不一致や未モデリングで完全には一致せず、残差が生じると隠れている不安定モードになる可能性があります。問題では理想相殺を前提として計算します。
必要なら「なぜ なのか」や「相殺が危ない理由」なども解説できます。続けますか?