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【問題】(pdfファイル)
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問題1
極数pの直流機の電機子巻き線の巻き方の特徴について,以下の表を完成させよ。| 重ね巻 | 波巻 | |
| 電機子並列回路数 | P(極数と同じ) | 2 |
| ブラシ数 | P | 最小2 |
| 均圧環 | 必要 | 不要 |
| 適用 | 定電圧 大電流 | 高電圧 小電流 |
問題2
電機子反作用について,以下の問いに答えよ。 (1)電機子反作用の影響について,以下の( )に適する語句を答えよ。- 界磁が飽和状態に達すると,磁束が(減少)する。
- 磁束分布の不均一になるので整流子片間の電圧最大値が(増加)する。
- 電気的中性軸が(移動)する。
- 主磁極とは別に幾何学的中性軸上に界磁を置く。・・・補極
- 電機子巻線に直列に接続して電機子電流と逆向きに電流を流し,電機子の起磁力を打ち消す。 ・・・補償巻線
問題3
(1)他励電動機,分巻電動機,直巻電動機について,以下のグラフを描け。- 負荷速度特性
- 電流トルク特性
- 速度トルク特性
| 他励電動機 | 分巻電動機 | 直巻電動機 | |
| 回転速度 Iとの関係 Tとの関係 | Iaに対してほぼ一定 Tに対してほぼ一定 | Iaに対してほぼ一定 Tに対してほぼ一定 | Iaに反比例 Tの1/2に反比例 |
| トルク Iとの関係 | Iaに比例 | Iaに比例 | Iaの2乗に比例 |
| 特徴 | ウ、オ | ウ | ア、イ |
| 用途 | キ | カ | ク |
問題4
直流機の速度制御について、以下の( )内に適する語句をそれぞれ答えよ。- 界磁制御法を用いると,界磁電流が増加すると速度は(減少)する。分巻電動機の界磁制御では(直列 )
- 抵抗制御法では,電機子に抵抗を(直列 )に挿入する。この方法は,電力損失が(大きい )が,低速度
- 電圧制御法では,電機子の端子電圧を変える方法であり,代表的なものに(静止レオナード )法式がある。
問題5
磁極数4,コイル数200,各コイル平均誘導起電力2[V],コイルの最大電流5[A]である重ね巻の直流発電 機がある。このとき,電機子電流の最大値[A]および電機子電圧[V]をそれぞれ求めよ。 並列回路数:P=4 電機子電圧:2V×200/4=100V 電機子電流:5A×4=20A問題6
全導体数480,磁極数4の直流分巻発電機がある。各磁極の磁束が0.01Wbで,発電機の回転数が900min-1 であった。この発電機の誘導起電力[V]を求めよ。ただし、巻線は波巻とする。 並列回路数:a=2 E=Blv E=pΦ×Z/a×N/60=480/2×4×0.01×900/60=144[V]問題7
電機子巻線の抵抗0.05Ω,分巻巻線の抵抗10Ωの直流分巻発電機がある。いま,この発電機を端子電圧200V, 出力電流500A,回転速度1500min-1で運転している。ブラシ,電機子反作用による電圧降下は無視するものと する。 (1)誘導起電力Eg[V]を求めよ。Eg=226[V]
(2)この発電機を電動機として使用した場合の回転速度[min-1]を求めよ。ただし、電機子電流、端子電圧は 発電機で使用していたときと同じとする。Em=174[V] E=kΦNより 174=kΦN 226=kΦN’ N’=1155[min-1]
(3)この発電機を電動機として同一端子電圧で無負荷運転をしたときの回転速度[min-1]を求めよ。Em'=200V=kΦN'’ N''=1327[min-1]
問題8 電機子巻線抵抗が0.1[Ω],界磁抵抗が50Ωである直流分巻電動機が,電源電圧110[V],負荷時の電流が23[A], 回転速度1200[min-1]で運転されている。この電動機の無負荷時の電流は4[A]であった。 (1)トルク[N・m]を求めよ。電機子電圧は107.9V、電流は20.8A
P=ωTより
EIa=2πN/60T 107.9×20.8=2π1200/60T
T≒17.8[N・m]
(2)負荷時の効率[%]を求めよ。無負荷時は電機子に1.8Aが流れ、110Vかかる 無負荷損W0=VIa=110×1.8=198[W] 界磁の抵抗損Wf=rfIf2=50×2.22=242[W] 巻線の抵抗損Wa=raIa2=0.1×20.82 =43.2[W] 効率=出力/(出力+損失)=2244/(2244+483.2)=0.822
(3)界磁抵抗を調整したところ,界磁磁束が5%増加させたところ,電機子電流が50[A]になった。このとき の電動機の回転速度[min-1]を求めよ。E=kΦN
105=k×1.05Φ×N’ 107.9=k×Φ×1200
N’=1112[min-1]
問題9 電機子電圧220V,電機子電流20A,回転速度1500min-1で運転する他励直流電動機がある。電機子電圧およ び励磁電流を変えずに負荷トルクを2倍にしたときの回転速度[min-1]を求めよ。ただし,電機子抵抗は0.2Ωで ある。他励直流電動機であるため、TはIに比例する。(T=kΦIa) Ia=40A E=kΦN 212=kΦN’ 216=kΦ1500 N’=1472[min-1]
問題10 直流直巻電動機が負荷電流40A,負荷トルク500N・m,回転速度200min-1で全負荷運転をしている。負荷 電流が20Aに減少したときの負荷トルク[N・m]および回転速度[min-1]を求めよ。ただし,電機子電流は40A 以下の範囲では,この電動機の磁気回路の飽和を無視してもよく、電機子抵抗および界磁抵抗における電圧降下 は、端子電圧に比べて非常に小さいものとする。トルクは電流に2乗に比例する T=kΦIa∝Ia2 T'=500×(1/2)2=125[N・m] E=kΦN N=E/kΦ={V-Ia(ra+rf)}/kΦ∝1/Ia N’=2×200=400[min-1]
問題11 定格出力2.2kW,定格回転速度1500min-1,定格電圧100Vの直流分巻電動機がある。全負荷時の効率は85%, 電機子回路の抵抗は0.15Ω,界磁電流は2Aとする。 (1)始動時の電機子電流を全負荷時の1.5倍に抑えるために電機子巻線に直列に挿入すべき抵抗[Ω]の値を求 めよ。効率=0.85=出力/入力=2200/100I I=25.88[A] Ia=25.88-2=23.88[A]
始動時はN=0、E=0となるため、直列に接続する抵抗をRとすると題意を満たす式は (R+0.15)×23.88×1.5=100 R=2.64[Ω] (2)電機子電流が全負荷に等しくなったときに,始動抵抗を小さくする。小さくした直後の電機子電流を全負 荷時の1.5倍に抑えるための抵抗[Ω]の値を求めよ。(R'+0.15)×23.88×1.5=66.6 R'=1.71[Ω]
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