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フッ化物イオンが正極と負極の間を往復することで充放電が進行する二次電池のフッ化物イオンシャトル電池です。
単に「フッ化物電池」とか「フッ化物イオン電池」「フッ化物シャトル電池」などとも呼ばれ、多くの次世代電池と同様、統一した名称はありません。

陰イオンが電荷を運ぶ新しい電池

フッ化物イオンシャトル電池が、リチウムイオン電池をはじめ多くの二次電池と異なっているのは、ほとんどの電池は金属イオンなどの陽イオンが電荷を運ぶのに対して、フッ化物電池では陰イオンのフッ化物イオン(F)がキャリアとなる点です。
キャリアとは電荷を運ぶ粒子のことです。

フッ化物電池は、正極と負極で異なる金属を用いて、正極で金属フッ化物の脱フッ化反応、負極で金属のフッ化反応が進むことで放電し、充電時には逆の反応が起こります。
正極から出たフッ化物イオンが負極に流れることで電気を取り出すところが、リチウムイオン電池とは異なります。

フッ化物材料は多様性に富むため、正極・負極活物質の候補はほかにも多々あり、最適な金属種の組み合わせが探索されています。
また、電解質については、次世代電池はどれも全固体電池化を探っていますが、フッ化物電池では電解液より固体電解質の研究のほうが先んじています。

最終的には、フッ化物電池は現行リチウムイオン電池の3~5倍のエネルギー密度を達成できると考えられており、機体は大きいと言えます。
しかし、実用化までにはもう少し時間がかかりそうです。

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日本経済新聞に掲載された記事

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