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ブロックチェーンという技術は当初はビットコインを実現させるために生まれてきた技術であるが、より汎用的な用途への活用が検討されている。
例えば、ブロックチェーンの改ざんが非常に難しい特性を使って、学歴の修了証書やダイヤモンドの所有、食品やチケットの転売や偽造防止などの用途への活用がある。

また、スタートアップ企業が資金調達する際、株式を新規公開するように、当該企業が行っているサービスのコインを売りだして資金を調達するICO(initial coin offering)という方法もある。
あるいは地域通貨、社内通過、生活保護の支払いに暗号通過を用いるというアイデアも出てきている。

ブロックチェーンが持つ、分散型組織への期待は高いが、実際は暗号通過機能を別の用途で使うことが多い。
さらには、上述のスマート・コントラクトの機能を用いて電力取引や土地の登記に係る運用をある責任組織が行うのではなく、
ブロックチェーン上にばら撒かれているソフトウェアで全て処理する仕組みを作ろうとする試みもある。

このように「自律的分散組織」の特性を活用した、新しい組織の作り方やビジネスのやり方を試す動きが出てきている。

 

用途事例

①イギリスの生活保護の支給
②スウェーデンの不動産登記・売買
③APIのマネタイズ化
④電力のユーザー間取引
⑤モバイルペイメント
⑥ICO

 

ブロックチェーンを様々な用途へ活用してく上で注目されている特性は如何なる点であろうか。
最大の特徴は、情報の信頼性が組織に依存しないという点であろう。

すなわちアルゴリズム上改ざんされない、情報がなくなるといったことはほぼないために、
情報の信頼性が組織に依存しなくても担保できる点に新規性を見せる。

通貨で言えば、中央銀行の信頼性に依存しない形で提供されるということになる。

 

生産性を巡る論点

・企業体として組織を不要とするブロックチェーンの特性に係る論点である。

ブロックチェーンは雇用契約に係る取引費用や組織運営のための制度設計にかかるコストなど、組織運営にかかる様々なコストを削減し得る可能性を秘めている。
仮想通貨を例に挙げると、フィアットマネーと仮想通貨の比較があげられる。フィアットマネーと仮想通貨では特徴が異なるため単純な比較はできないものの、
フィアットマネーの場合は中央銀行が相当の運営費用を負担している一方、仮想通貨の場合はマイニングに係る電気代を始めとするコストが発生している。

 

・企業という組織体の中でブロックチェーンを利用する企業の生産性に係る論点である。

日本取引所が証券取引システムにブロックチェーンを使うという実証実験を行ったところ、一部のハードウェアやミドルウェアのコストを低下させるという可能性が指摘された。

 

・ブロックチェーンの活用が新たな経済活動を促進させる可能性を秘めている

多様なコイン、トークンを誰でも発行できるようになれば、新たな価値を顕在化し、それを取引可能とすることで媒介手段として提供できる可能性がある。
またIoTと決済の融合など、よりミクロな経済取引の可能性が高まる。

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