これからの生き方として必要なのは、世界が求めている産業に対応するために、戦後に作られた精神構造を変形させ、またシステムや要素のテクノロジー更新を、同時に行なっていくことです。

 

いまの日本は、この工業的な生産様式をIT、イノベーションに向いた生産形式へと帰るべき時を迎えています。

戦後の、工場は同じものを大量に安く作ることに集中していましたが、今は個人のニーズに合った多様なものを柔軟につくることを求められています。

参考になるモデルは、シリコンバレーや、シンガポール、シンセンのようなスピード型です。

 

日本にカースト制は必要?

 

カーストというと、悪いイメージがあるかもしれませんが、インド人にとっては必ずしも悪ではありません。インド人にとってカーストは幸福の一つの形なのです。

なぜ、カーストが幸福につながるかというと、カーストがあると職業選択の自由のない反面、ある意味の安定は得られるからです。

生まれた時からどんな層の人と結婚するのかがわかっているし、誰と結婚するかもだいたいわかっている。

また、未来において自分の子供が自分と同じ職業を得ているだろうとわかるからです。

それが保証されている事は、実は自由がなく不自由ではなく、安心かつ康寧なのです。

インドのカーストにあたるのが日本でいうと、士農工商です。士農工商モデルはこれからの時代にもあっています。

 

これから社会にクリエイティブな物を生み出していくのは、農民のような生き方です。百姓は百の生業を成すことを目指したほうがいいです。

そうすれば、いろんな仕事を、ポートフォリオマネージメントしているのでコモディティになる余地はありません。現代でいう堀江貴文さん的な生き方です。

百姓の中かからいけている人がクリエイティブクラスとして活躍していくのです。

今後は専門性がコンピュータが代替できるようになると、専門性の高いところから能力の訓練が解放されて、マルチタレントを生かしやすくなるはずです。

 

物づくりへのリスペクトを回復せよ

 

アーティストや博士は尊敬されるべき職業です。それは社会に価値を生み出しているからです。アーティストというのは人類が今まで蓄積してきた美の最大到達点をさらに更新しようとしている人たちです。

博士は人類がこれまで蓄積してきた知の領域をほんの少しだけ外に広げる人たちです。

だからこそ社会的価値が高いのです。

現代においても、職人になったり、大学の博士課程に入ったりして、自分の信じる道を究めるのは自分の中に価値が醸成されるのでいい選択です。