レアメタルやレアアースという言葉をニュース等でよく耳にしますが
どういった代物かわからない人が多いと思います。
レアメタルについては意外と不思議なことも多く
レアメタルと言いつつも金属でない物もあったりするのです。
この記事ではレアメタルについて詳しく紹介していきたいと思います。
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定義から見るレアメタルとは |
周期表からみるレアメタル |
定義から見るレアアース |
レアメタル・レアアースの用途は |
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定義から見るレアメタルとは
レアメタルを直訳すると、希少な金属という意味になります。
対比する言葉として汎用金属という言葉がありますが、
これは鉄や銅などのありふれた金属を指しています。
言葉からは、希少な金属というイメージが湧きますが少し曖昧でよくわかりません。
そこで、レアメタルの定義を紹介します。
①地殻中での存在量が少ない
②算出地域が特定の地域、特定の国家に集中している
③分離・製錬するのが困難
①~③の内レアメタルの 、1つでも満たされているとレアメタルに分類されます。
②算出地域が特定の地域、特定の国家に集中している
とあるように、資源の少ない日本ではレアメタルであっても
ほかの地域ではレアメタルではないという事は往々にしてあるわけです。
例えば、高硬度鋼を作るために欠かせない、「タングステン」は
全世界の埋蔵量の内57%が中国にあるので、日本にとっては希少な
タングステンですが、中国にとっては希少ではないのです。
周期表からみるレアメタル
下の周期表の黄色+橙色で塗りつぶされているのがレアメタルになります。
レアといいつつ、周期表の大部分を占めているのです。
そして、ホウ素B、セレンSe、テルルTeはメタル(金属)でもありません。
レアメタルについて謎が深まったのではないでしょうか。
画像引用:https://lab.pasona.co.jp/trade/faq/117/
定義から見るレアアース
レアメタルとセットで出てくる言葉として、レアアースがあります。
レアアースはレアメタルの一種であります。
レアアースは47種類あるレアメタルの内、17種類がレアアースとしても分類されています。
レアアースは橙色に塗りつぶされている部分で、3族元素がレアアースとして分類されます。
つまり、レアアースに分類されるのは、スカンジウム+イットリウム+ランタノイド15種類となります。
レアメタル・レアアースの用途は
レアメタルは金属の強度を増したり、さびにくくなる効果があります。
発光ダイオード、電池、永久磁石、電子触媒、光触媒など、生活工業製品をつくるのに使われております。
代表的な使われ方として、
■レアメタルの使用用途
リチウム…リチウム電池など
チタン…航空機、原子力プラントなど
プラチナ…自動車触媒、宝飾品など
ニッケル…ステンレス鋼、ニッケル水素電池など
タングステン…超硬工具、特殊鋼など
モリブデン…鋼材、顔料など
ホウ素…合金添加剤、耐熱ガラス
バリウム…X線造影剤、光学ガラス
■レアアースの使用用途
ネオジム、ジスプロシウム…モーター用磁石など
セリウム…液晶パネル、廃ガス触媒など
イットウリウム…テレビの蛍光体など
があります。
テレビ、パソコン、携帯電話をはじめ、
自動車や建築資材には欠かせないものなのです。