https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/41/11/41_11_781/_pdf

Title (英語と日本語):
Ultra-Precision Machining: Challenges in Control and Measurement
超高精度微細加工への挑戦-制御と計測-

Journal Name & Publication Year:
計測と制御, 2002年11月号

First and Last Authors:
Atsushi Matsubara, Hiroshi Nakagawa

First Affiliations:
Department of Precision Engineering, Kyoto University

Abstract:
切削加工や研削加工といった機械加工のプロセス計測と制御の現状と今後の動向について述べる。工作機械と工具の干渉による加工プロセスの計測と制御技術が、工作機械の高速・高精度化に大きく寄与してきた歴史を振り返りつつ、最近の技術動向について解説する。

Background:
切削加工や研削加工は、工作機械に取り付けられた工具と工作物を運動させることで干渉させて切りくずを削り取る方法である。これまでの発展の歴史は、主に工作機械のモーション制御や温度制御の技術によるものが大きい。

Methods:
加工プロセスの計測技術として、切削抵抗や切削トルクの計測、音響エミッションセンサ、スピンドルモータ電流などを用いた方法が紹介されている。これらの計測技術を用いて、加工プロセスをリアルタイムでモニタリングし、適応制御や学習制御を行う。

Results:
切削トルクや切削抵抗をリアルタイムで計測することで、工具の摩耗や破損を検知し、加工条件を自動で最適化するシステムが開発されている。また、適応制御や学習制御を用いることで、高精度加工や高能率加工が可能となっている。

Discussion:
加工プロセスのリアルタイムモニタリングと制御技術は、工作機械の高速・高精度化に不可欠である。今後は、さらに高精度な計測技術や高速な制御技術の開発が期待される。

Novelty compared to previous studies:
従来の加工制御技術は、主に固定ゲインによる制御が主流であったが、今回紹介された研究では、リアルタイムでの計測データに基づいてゲインをチューニングする適応制御や学習制御を実現している点が新しい。

Limitations:
現状の計測技術や制御技術には限界があり、特に高精度なインライン計測が難しい点や、高速加工時の制御の難しさが課題である。

Potential Applications:
高精度な金型加工や超精密加工、航空機部品の加工など、精度と効率が求められる分野において、適応制御や学習制御技術の応用が期待される。

加工プロセスとはなんですか?

加工プロセスとは、工作機械を用いて材料を切削、研削、またはその他の方法で形状や寸法を変更する一連の作業手順のことを指します。具体的には、以下のような要素が含まれます。

工具と工作物の準備: 加工に使用する工具(例えば、ドリルやエンドミル)と工作物(加工対象の材料)を準備します。
機械の設定: 工作機械の各種パラメータ(例えば、主軸回転数や送り速度)を設定します。
加工の実行: 工具を工作物に対して動かし、所望の形状に削り取ったり削り出したりします。この間、加工中に発生する力、温度、振動などをリアルタイムでモニタリングすることがあります。
仕上げと検査: 加工後、表面仕上げを行い、寸法や形状が設計通りかどうかを検査します。
加工プロセスは、精密さや効率性を求める産業において非常に重要です。特に航空機や自動車の部品、医療機器、精密金型など、高い精度が要求される分野では、加工プロセスの管理と制御が品質と性能に直接影響を与えます。

カメラによるモニタリングについて記載はありますか?

カメラによるモニタリングについての記載はありませんでした。

他のモニタリング手法として以下の方法が記載されています:

外部センサを用いる方法

切削抵抗や切削トルクの計測:工具折損、工具摩耗、工具の変形などを知るための情報を得るために、圧電式やひずみゲージ式などの工具動力計が使用されます​​。
主軸の変位を測定し、切削抵抗を推定する方法:スピンドルベアリングの与圧剛性が発熱によって変化する場合に問題が発生する可能性があります​​。
内部センサを用いる方法

CNCサーボ系がモーション制御に使用している情報を活用:送リのモータ電流値を用いて切削力をモニタリングし、工具破損を検知する研究が行われています​​。
これらの方法は、加工プロセスのリアルタイムモニタリングと制御技術に不可欠な要素です。

 

定寸装置について教えてください

定寸装置について:

定寸装置とは、主に円筒研削において使用される計測装置で、工作物の直径を計測するための位置センサが組み込まれています。この計測情報を基に、砥石の送りを粗、中、仕上げと変化させ、高精度かつ効率的な加工を行います。

以下に、具体的な情報をまとめます:

使用用途: 主に円筒研削において、工作物の直径を正確に計測するために使用されます。
動作原理: 位置センサを用いて工作物の直径を計測し、その情報を基に砥石の送り速度や加工パラメータを調整します。
利点: 高精度な加工を実現するために不可欠であり、加工の効率性も向上させます。
課題: 他の加工形態において同様のインライン計測を行うことは難しい場合があります。
このように、定寸装置は加工精度を向上させるための重要なツールですが、その適用範囲には限界があり、特に他の加工形態での使用には課題が存在します​​。

 

計測はどのようにおこなっていますか?

計測方法について:

計測手法には以下のような方法があります:

切削抵抗と切削トルクの計測:

圧電式動力計:工具折損や工具摩耗、工具の変形に伴う加工精度を知るために使用される。圧電式は正確かつ高帯域で、他の手法のキャリブレーションに使用されることもあります。
ひずみゲージ式動力計:加工テーブルや主軸に取り付けることで切削力を測定するが、高価であるためインライン計測には用いられないことが多い。
スピンドルの変位測定:

主軸の変位を測定し、これを基に切削抵抗を推定する方法がある。ただし、スピンドルベアリングの発熱による剛性変化が問題となることがあります。
音響エミッション(AE)センサ:

切削中に発生する音響エネルギーを検知する。これを基に工具破損や工具摩耗、加工状態の判定が行われる。AEセンサは研削砥石とドレッサの接触検知にも有効です。
モータ電流値の利用:

送リのモータ電流値を用いてミリングプロセスの断続的な切削力をモニタリングし、工具破損を検知する研究があります。スピンドルモータの電流から切削トルク、送りモータから切削力を推定するセンサレスモニタリングシステムも開発されています。
外部センサの導入:

加速度センサや磁歪センサを用いて、工具折損や工具摩耗の検知を行います。リング型やプレート型のカセンサを構造部分に組み込むことで、オンラインでの検知が可能になります。
これらの計測方法は、加工プロセスの精度向上と効率化に貢献し、特にリアルタイムでのモニタリングが重要な役割を果たします​​。

 

定寸装置はどのように計測を行っていますか?

定寸装置の計測方法について:

定寸装置は、主に円筒研削加工において使用され、工作物の直径を計測するための位置センサを利用しています。この装置は以下のように計測を行います:

位置センサの設置:

定寸装置には工作物の直径を正確に測定するための位置センサが組み込まれています。この位置センサは、工作物が回転している間にその直径を測定します。
計測データの取得:

位置センサが測定した直径のデータをリアルタイムで取得します。このデータは、加工中の工作物の正確な直径を反映しています。
砥石の送り制御:

取得した直径の計測データを基に、砥石の送りを粗、中、仕上げといった段階に応じて自動的に調整します。これにより、高精度かつ効率的な加工が可能になります。
インライン計測の限界:

定寸装置は主に円筒研削に特化していますが、同様の高精度インライン計測を他の加工形態で行うことは難しいとされています​​。
このように、定寸装置は位置センサを用いて工作物の直径を正確に測定し、そのデータを基に加工プロセスをリアルタイムで制御することで、高精度な加工を実現しています。

 

Z-mapとはなんですか?

Z-mapについて:

Z-mapは、CAM(Computer-Aided Manufacturing)システムで生成されたNCプログラムと工具・工作物の情報を基に、加工負荷をリアルタイムでシミュレートする技術です。このシステムは、加工プロセス中の負荷を予測し、望ましい負荷になるように送り速度を調整する機能を持っています​​。

以下にZ-mapの主な特徴をまとめます:

リアルタイムシミュレーション:加工中に発生する負荷をリアルタイムでシミュレートします。これにより、工具や工作物にかかる負荷を事前に予測することが可能です。
負荷調整:シミュレーション結果を基に、送り速度やその他の加工条件を自動的に調整します。これにより、最適な加工条件を維持しつつ、高精度な加工が可能となります。
CAMとの連携:CAMシステムで生成されたNCプログラムと連携し、加工フィーチャ、加工手順、切削条件などの情報を用いて加工負荷を管理します。
この技術は、特に複雑な形状や高精度な加工が要求される場合に有効であり、加工の効率化と品質向上に寄与します​​。