写真引用:https://www.asahi.com/articles/ASN2B3CD1N25UHBI057.html
サバクトビバッタは本来単独で行動する無害なバッタだ。
ところが、群れを成すととたんに疫病神に変身する。
サバクトビバッタの大群は長距離を移動し、容赦なく農作物を食い荒らす。
農家にとってこれは大打撃だ。もともと孤独を好むおとなしいバッタが、なぜ群れると凶暴になるのだろう。
おまけに、体色もきれいな緑から極悪な黒に変わるのだ。
実はエサが足りなくなると、サバクトビバッタは食料を求めて密着するようになる。
当然、同じ場所に集まれば体が触れあう。このとき、サバクトビバッタは集団行動をとるバッタに突如変身し、
同時に行動も外見も一変する。悪魔の大群の誕生だ。
何が変身の引き金になっているかは、じつのところ謎のままだが、こうなったら誰もサバクトビバッタを止められない。
群れの個体数が増えすぎると、今度は共食いをはじめる。
そんなサバクトビバッタには、生き抜くためのふたつのルールがある。
1.空腹を満たすために、前を飛ぶ仲間を必死に追いかける。
2.うしろにいる仲間にたべられないように、ひたすら前方へ逃げる
こうして食うか食われるかの戦いをしながら、何百万匹ものサバクトビバッタの集団は、エサを求めて前へ前へと進む。
そしてサバクトビバッタが通り過ぎたあとの畑は、草一本残っていない。
個々が「コーディネーション・ルール」にしたがうと、そこに集団行動が生まれる。
鳥が群れをつくり、ミツバチは集団で行動する。魚もバッタも、集団を形成するのだ。
ならば人間はさらに頭がよく、イノベーティブな行動ができることは間違いない。
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