商品の品質が良い事は売れていくためには必要な事だ。 しかしそれは、あくまでも必要最低条件であって十分条件ではない。   例えば話題になる有名人をイメージして欲しい。 いい人よりは、危なっかしい人のほうが話題になったりする。   商品も同じだ。 いい商品というだけでは買われない。   物が売れる仕組みの一つに口コミがある。 口コミの効果は絶大だ。   福岡に一蘭というラーメン屋がある。 一蘭は味が美味しいのは当たり前だが、 それだけではあんなに流行ったりしない。     他の店と何が違うかと言えば、 そもそも店が違う。   入口に立ったお客様はまず戸惑う。 着席すると、周りに敷居があり隣が見えない。   食べるときに不要な情報を排除して ラーメンに集中できる環境が作られているのだ。   他にも、お店のうんちくが書かれていたり。 ラーメンだけでなく、体験部分や空間に仕掛けがあるのである。   こういった口コミを呼び仕掛けがたくさんある。   ただ品質がよいだけではない。   一般のお客は品質の違いを正確に判断できない。   家電量販店に行ってたくさんのノートパソコンを 目の前にして「安ければどれでもいいや」。 みたいに品質の差なんて、詳しくわからない事が多い。   品質よりももっと違いの分かる部分を認識し、 そこで判断することになる。   こういった違いを生むのは体験だけではない。   会社の熱意や情報発信も違いを生む。   会社からの情報発信がなければ、お客に情報が届かないから、判断もできない。         社員一人一人が喜んで情報を発信する方法がある。 それはお客様の声を聞く事だ。         〇×のアンケート と 「ご意見・ご批判があればご自由に記入ください」   これは、致命的な間違いだ。     お客は 「この会社は批判を聞きたいのだな。だったら批判を書こう」 と親切に重箱の隅をつついてくれるわけである。   これでは社員はクレームばかりがインプットされ自信を持てなくなる。 (ホントはとてもいい商品なのにも関わらずに)     それよりは、   お客様の声をお聞かせください! あなた様の喜びの声を聞くことほど、私たちの仕事に情熱とやりがいを与えてくれるものはありません。 いいこと・悪いこと、どんなことでも結構です。是非あなた様の声をお聞かせください。     このような熱っぽい依頼をした方が、 かえって的確なアドバイスを頂けたり、 熱っぽい反応が返ってきたりする。   お客とのこのスムーズのコミュニケーションの循環が、 社員の中で話題になり、情報発信につながったり お客自身で考えがまとまり、新しい顧客を生んだり と良い流れが生まれるのだ。