【GPT-3による要約】
様々な加工方法、被削材に対応した切削油剤の選定を総合的に解説します。潤滑用にはエマルジョンや溶液、重切削用には油性、不活性極圧、活性極圧タイプなど、切削油剤の種類とそれぞれの用途について解説しています。また、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、アルミニウム合金、銅および銅合金について、切削油剤の基本性能、潤滑性、溶着防止、冷却、浸透、洗浄の概要を示した切削油剤選定データベースを提供します。最後に、旋削、穴あけ、リーマー加工、タッピング、フライス加工、ブローチ加工、歯切り、研削、ホーニング、超仕上げなど、さまざまな加工方法に推奨される切削油の種類をまとめた表を提供する。
【ひろゆきによる読み聞かせ(“Voiced by coefont.cloud”)】
構成刃先の消去法
工具材が超硬合金の場合は高速で切削し、切削温度を鋼材の再結晶温度である600℃以上にします。
工具材が高速度工具鋼の場合は高速で切削はできない。すくい角を約30°にし、構成刃先がすくい面に付着するのを防止します。
切削油剤を用いて、切削工具と切りくずの間に潤滑膜を作り、構成刃先の付着を防止します。
切りくずの温度
切削工具の切れ味が良いときは切削温度は低く、鋼材切削時の切りくずの色はわら色または紫色となります。
切れ味が悪くなり、切削温度が高くなると、その色は濃い青色となります。
切削油剤の選択
水溶性切削油剤とその用途
エマルション:鉄鋼、非鉄金属、鋼の切削など潤滑性の必要な切削加工
ソリューブル:鋳鉄、非鉄金属、鋼の切削、研削加工
ソリューション:鋳鉄の切削加工、鋳鉄、鋼の研削加工
工作物の材質と切削油剤の選択
銅:潤滑性が必要。加工精度が要求される場合は、極圧添加剤を含む不水溶性油剤が適する。
また水溶性の場合はエマルションが適する。
重切削の場合は、極圧添加剤を含むエマルションが用いられる。
鋳鉄:水溶性油剤を用いる場合は、錆びの発生注意が必要で、さび止め性の良好な油剤を用いる。
ダクタイル鋳鉄の場合は水溶性油剤を用いる。ダクタイル鋳鉄の場合は水溶性油剤を使用期間が長くなると、油剤の高度が上昇するので、耐硬水性に富んだ油剤が適する。
アルミ:アルミ合金:工作物の変色に注意が必要。とくに長時間加工で水溶性切削油剤を使用する時は、アルミニウムやアルミ合金の変色抑制のある油剤が適する。
またアルミ合金の種類によっては、耐硬水性に富んだ油剤を用いる。
銅・銅合金:工作物の腐食に注意が必要。硫黄系極圧添加剤を含む油剤は適用できない。
水溶性察柵油剤の場合は、銅に対する防食性のある油剤が適する。
切削油剤選択のデータベース
基本性能 | 炭素鋼、合金鋼 | ステンレス鋼 | |||||||||||||||||||||||
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潤滑性 | 抗溶着性 | 冷却性 | 浸透性 | 洗浄性 | 旋削
・ボーリング |
ドリリング | リーミング | タッピング | ミーリング | ブローチ | 歯切り | 研削 | ホーニング | 超仕上げ | 旋削
・ボーリング |
ドリリング | リーミング | タッピング | ミーリング | ブローチ | 歯切り | 研削 | ホーニング | 超仕上げ | |
油性形 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||||||
不活性極圧形 | ◎ | ◎ | △ | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||
活性極圧形 | ◎ | ◎ | △ | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||
エマルション | 〇~△ | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||
ソリューブル(マイクロエマルションを含む) | △ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||
ソリューション | △ | △ | ◎ | △ | △ |
◎:優れる 〇:良好 △:劣る
鋳鉄 | アルミ合金 | |||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
旋削
・ボーリング |
ドリリング | リーミング | タッピング | ミーリング | ブローチ | 歯切り | 研削 | ホーニング | 超仕上げ | 旋削
・ボーリング |
ドリリング | リーミング | タッピング | ミーリング | ブローチ | 歯切り | 研削 | ホーニング | 超仕上げ | |
油性形 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||||||||
不活性極圧形 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||
活性極圧形 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||
エマルション | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||||
ソリューブル(マイクロエマルションを含む) | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||||||||||||
ソリューション |
◎:優れる 〇:良好 △:劣る
加工方法と切削油剤の使用状況
加工方法 | 切削油剤の使用状況 |
---|---|
旋削加工 | 高速加工:冷却性に優れる水溶性切削油剤(エマルション、ソリューブル)が使用される。工具寿命の延長が可能なドライ加工、セミドライ加工の適用も進められている。 低速加工:仕上げ面精度が要求されるため、不水溶性油剤(N3種)が使用される。セミドライ加工の適用も進められている。 |
フライス、エンドミル(形削り)加工 | 水溶性切削油剤が多く使用される。断続切削のため熱衝撃による工具のチッピングが生じやすいため、工具温度の変化が少ないセミドライ加工の適用が進められている。 |
穴あけ加工 | 汎用穴あけ加工:冷却性にすぐれる水溶性切削油剤が多く使用されており、硬い材料の場合には難削材用エマルション(極圧添加剤を含むものなど)が使用される。 ドリル深穴加工:水溶性切削油剤を高圧で使用する場合が多い。工作物が鋳鉄、鋼材の切削油剤を高圧で使用する場合が多い。工作物が鋳鉄、鋼材の場合には切りくずの排出性が向上するセミドライ加工がが使用される。 ガンドリル加工、BTA加工:加工精度が要求されるため、低粘度の不水溶性切削油剤(N3・N4種、10~20mm2/s(@40℃))が使用される。 |
リーマ加工 | 構成刃先、工具摩耗の抑制のため、低粘度の不水溶性切削油剤(N3・N4種)が使用される。水溶性切削油剤では切削性能の高いエマルションが使用される。 |
タップ加工 | 工具と工作物の摩擦が大きいため、不水溶性切削油剤(N3・N4種)が使用される。水溶性切削油剤では切削性能の高いエマルションが使用される。 |
歯切り加工 | ボブ加工:不水溶性切削油剤(N2種)が主に使用される。超硬工具を使用したドライ加工も可能。 シェービング加工:加工精度が要求されるため、不水溶性切削油剤(N3種)が使用される。 |
ブローチ加工 | 工具寿命、加工精度が要求されるため、不水溶性切削油剤(N4種)が使用される。セミドライ加工に対応した機械を使用したセミドライ加工も可能 |
転造加工 | 極厚性が必要なため、不水溶性切削油剤(N3・N4種)が使用される。セミドライ加工に対応した機械を使用したセミドライ加工も可能 |
研削加工 | 一般研削加工:冷却に優れる水溶性切削油剤(ソリューション)が使用される。加工条件が厳しい場合はソリューブルが使用される 工具研削・歯車研削:加工精度が要求されるため、不水溶性切削油剤(N3・N4種)が使用される。 |
ホーニング、スーパーフィニッシュ加工 | 加工性能と洗浄性を両立させるため、低粘度の不水溶性切削油剤(5mm2/s(@40℃))が使用される。 |
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