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私たちが直面している環境・社会問題にはさまざまなものがあり、それらは別個で独立したものではなく、つながっている。
したがって、ある環境問題に対する対策が、他の環境問題をも解決することもあれば、逆に別の環境問題や社会問題を引き起こすこともある。

たとえば、温暖化対策として地球のCO2吸収能力を増強するには、CO2の吸収力の高い樹種をできるだけたくさん植えるのがよいだろう。
ただし、広大な面積に単一樹種を植える事は、生物多様性の観点からはマイナスとなる。

環境問題への対応には、このようなトレードオフがついてまわるのだ。
つまり、「総合的に見て」、または「最も逼迫した問題に対して」、どの解決策がよいかを選んでいかなくてはならない。
プラスチックの問題で言えば、その原料としての「資源問題」もあれば、本書のテーマであるごみとしての「汚染問題」もある。

また、プラスチックごみを燃焼したときに排出されるCO2は「温暖化問題」を引き起こす。
燃焼設備によっては、プラスチックごみの燃焼は「大気汚染問題」や、それによる「健康問題」にもつながる。

生物資源によるバイオプラスチックを大量に生産・使用するようになれば、「生態系や生物多様性の問題」を引き起こす可能性がある。
再生可能エネルギーとしてのバイオマス発電の増加とも相まって、「森林問題」を引き起こし、森林衰退は
「洪水や土砂崩れといった災害」や、「地球経済の疲弊」にもつながりかねない。

 

「プラスチックごみが問題なのだから、それさえなくなればよい」という近視眼的な考え方ではなく、
その問題や対策が他のさまざまな問題にどのようにつながっているかを十分に考えた上で、手を打っていく必要がある。
そうしなければ、将来「予期せぬ問題」が発生する可能性があるのだ。

 

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