カネソウ株式会社の企業概要と投資評価(Asia/Tokyo 2025‑09‑25時点)

1 会社概要

項目 内容
会社名 カネソウ株式会社(KANESO Co., LTD.)
本社所在地 三重県三重郡朝日町大字縄生81番地kaneso.co.jp
設立 1979年10月23日(創業は1922年)kaneso.co.jp
資本金 18億2,000万円(令和7年3月末現在)kaneso.co.jp
従業員数 265名(令和7年3月末現在)kaneso.co.jp
代表者 代表取締役社長 豊田悟志kaneso.co.jp
上場市場 名古屋証券取引所メイン市場、証券コード 5979kaneso.co.jp
事業内容 建築・防災・都市景観整備・環境・福祉・緑化に関連する金属製品および産業用鋳物の開発・製造・販売kaneso.co.jp。製品には免震構造用エキスパンションジョイント、ルーフドレン、フロアーハッチ、グレーチング、マンホール鉄蓋、カラー舗装用溝蓋などがありipros.com、約6,500種類に達するoshigoto.pref.mie.lg.jp。鋳鉄・ステンレス・アルミニウム・スチールなど多様な素材を使用し、高品質で人に優しい製品作りを行うoshigoto.pref.mie.lg.jp。製品は各省庁や地方自治体に採用され、公共建築・土木・プラント工事だけでなく民間建築や個人住宅でも広く使用されているoshigoto.pref.mie.lg.jp
主要拠点 本社と朝日工場(三重県朝日町)を中心に、東京支店・大阪営業所・仙台営業所・福岡営業所ja.wikipedia.org
主要子会社 マイウエア株式会社ja.wikipedia.org

主な製品

ウェブサイトやIR資料から得られる製品の例は以下の通り:

  • マンホール蓋・溝蓋・排水金具ja.wikipedia.org – 建築物や道路の排水や配管を担う金属蓋。

  • 免震構造用エキスパンションジョイント(EXジョイント) – 地震などによる建物変位に追従する建築金物で、同社製品の主力oshigoto.pref.mie.lg.jp

  • スリットみぞ蓋 – 意匠性に配慮した溝蓋。景観と機能を両立するoshigoto.pref.mie.lg.jp

  • 車止め、ルーフドレン、フロアーハッチ、ピット金物、化粧用鉄蓋、グレーチング(スチール・ステンレス製)ja.wikipedia.org

同社は「想いを、カタチに」という理念を掲げ、顧客の要望を形にすることを重視するkaneso.co.jp。業界では目立たない製品が多いものの、全国の著名な建物に採用されるなど品質と信頼性が評価されているoshigoto.pref.mie.lg.jp

2 最近の業績

2025年3月期(第48期)通期業績

決算短信によると、2025年3月期(2024年4月1日〜2025年3月31日)の通期業績は以下のとおりkaneso.co.jp

指標 2025年3月期 前年同期比
売上高 86億68百万円(約86.68億円)kaneso.co.jp 前年比0.0%増kaneso.co.jp
営業利益 11億44百万円kaneso.co.jp 前年比10.5%減kaneso.co.jp
経常利益 11億57百万円kaneso.co.jp 前年比10.3%減kaneso.co.jp
当期純利益 8億0百万円kaneso.co.jp 前年比23.2%減kaneso.co.jp
1株当たり当期純利益 (EPS) 562.19円kaneso.co.jp 前年は731.74円kaneso.co.jp
総資産 175億65百万円kaneso.co.jp 前年比4億86百万円増加kaneso.co.jp
純資産 152億42百万円kaneso.co.jp 前年比5億15百万円増加kaneso.co.jp
自己資本比率 86.8%kaneso.co.jp 前年は86.2%kaneso.co.jp
1株当たり純資産 (BPS) 10,707.45円kaneso.co.jp 前年は10,344.76円kaneso.co.jp
営業CF 14億99百万円(前期比+3億76百万円)kaneso.co.jp
投資CF ▲14億64百万円(前期比支出増)kaneso.co.jp
財務CF ▲2億92百万円(配当金支払い等)kaneso.co.jp
年間配当金 200円(中間75円、期末125円)kaneso.co.jp、配当性向35.6%kaneso.co.jp

製品分類別売上

  • 鋳鉄器材:24億91百万円で前年1.1%増kaneso.co.jp。雨水排水・防水関連は伸び悩んだが、設備投資改善により外構・街路関連が増加した。

  • スチール機材:12億40百万円で前年3.1%減kaneso.co.jp。民間工事持ち直しも外構関連が低調。

  • 製作金物:42億92百万円で前年0.8%増kaneso.co.jp。建築金物や防災関連の納入が進んだ。

  • その他鋳造製品:6億43百万円で前年2.6%減kaneso.co.jp。土木向け受託分増加も建機・機械向け製品が減少。

経営コメント(要約)

  • 建設関連業界では公共投資や民間設備投資が底堅く推移したが、資材価格高騰や人材不足から厳しい環境が続いたkaneso.co.jp

  • 需要への安定供給や原価改善、生産性向上、販売価格適正化に取り組んだものの、原材料や諸物価の上昇、減価償却費増加により売上総利益は前年同比4.5%減kaneso.co.jp。販売費・一般管理費は軽減努力を続けたが経費増もあり、営業利益は前年比10.5%減kaneso.co.jp

  • 経常利益は金利上昇によりやや改善も、前期比10.3%減、純利益は23.2%減kaneso.co.jp

  • 総資産増加の要因は投資その他の資産増加(保険積立金の増加など)kaneso.co.jp

2026年3月期第1四半期(2025年4月1日〜6月30日)業績

最新の四半期決算短信(2025年8月6日発表)によると、2026年3月期第1四半期の累計業績は次のとおりkaneso.co.jpkaneso.co.jp

指標 2026年3月期第1四半期 前年同期比
売上高 19億23百万円(1,923百万円)kaneso.co.jpkaneso.co.jp 前年同期比0.3%増kaneso.co.jp
営業利益 1億57百万円kaneso.co.jpkaneso.co.jp 前年比22.6%減kaneso.co.jp
経常利益 1億65百万円kaneso.co.jpkaneso.co.jp 前年比20.0%減kaneso.co.jp
四半期純利益 1億16百万円kaneso.co.jpkaneso.co.jp 前年比17.7%減kaneso.co.jp
EPS 81.92円kaneso.co.jp 前年同期は99.56円kaneso.co.jp
総資産 171億36百万円kaneso.co.jp(前年度末比▲4億29百万円)
純資産 151億80百万円kaneso.co.jp
自己資本比率 88.6%kaneso.co.jp(高水準)

製品分類別動向(第1四半期)

  • 鋳鉄器材:建築着工低位で雨水排水・防水関連が減少。外構・街路関連は増加したものの伸びを欠き、売上は5億62百万円(前年同期比8.0%減)kaneso.co.jp

  • スチール機材:外構関連製品の納入が堅調で、設備工事関連のまとまった納入もあり2億76百万円(同2.0%増)kaneso.co.jp

  • 製作金物:建築工事・防災関連製品の納入が進み、9億29百万円(同4.6%増)kaneso.co.jp

  • その他鋳造製品:建機・機械向け製品の需要が底堅く、1億55百万円(同5.3%増)kaneso.co.jp

業績予想(会社計画)

同短信は2026年3月期の通期予想を以下のように示しているkaneso.co.jpkaneso.co.jp

指標 通期計画 前年比
売上高 89億00百万円kaneso.co.jp 前年比2.7%増
営業利益 11億10百万円kaneso.co.jp 前年比3.0%減
経常利益 11億30百万円kaneso.co.jp 前年比2.4%減
当期純利益 7億60百万円kaneso.co.jp 前年比5.0%減
EPS 533.88円kaneso.co.jp
年間配当計画 150円(中間75円・期末75円)kaneso.co.jp – 2025期の200円から減配予定。

3 財務状況と投資指標

  • 健全な財務体質:2025年3月期の自己資本比率は86.8%kaneso.co.jp、第1四半期は88.6%kaneso.co.jpと非常に高く、借入依存度が低い。2025年3月期の有利子負債は91百万円に過ぎず、実質無借金経営といえる。

  • キャッシュフロー:営業活動によるキャッシュフローは1年で14億99百万円の収入kaneso.co.jp。投資活動による支出が大きく、定期預金の増減が主因だが手元現金は100億円強(現金及び現金同等物 10億2百万円)kaneso.co.jp

  • 株価指標(2025‑09‑25時点・名証):株探によると株価は約5,230円で、PER約9.8倍、PBR約0.49倍、配当利回り約2.87%kabutan.jp。同社は名古屋証券取引所上場で流動性が低いが、時価総額は約75.3億円kabutan.jp

4 強みとリスク

強み

  1. 公共インフラ・建築への豊富な納入実績 – 免震ジョイントや溝蓋など約6,500種類の製品を持ちoshigoto.pref.mie.lg.jp、省庁や自治体・設計事務所などに採用され全国の公共工事や民間施設で使用されているoshigoto.pref.mie.lg.jp。設備投資関連の需要が底堅い限り、一定の受注が見込める。

  2. 高い利益率と財務健全性 – 2024〜2025年の営業利益率は13〜14%台で、金属製品メーカーとしては高い部類。自己資本比率が86%超と高く、有利子負債がほぼない。

  3. 高水準の配当 – 2023〜2025年まで年間配当200円を継続し、配当性向は概ね30〜40%kaneso.co.jp。予想では150円に減配するものの、それでも利回りは2.8%台kabutan.jp

  4. ニッチ市場でのブランド力 – マンホール蓋や溝蓋は地味だが品質と耐久性が求められ、競合が限定される。EXジョイントなど独自技術が強みとされるoshigoto.pref.mie.lg.jp

リスク・懸念点

  1. 建設投資への依存 – 主力製品の需要は公共・民間建設投資の動向に左右される。国内建設市場が低調になると売上が減少しやすい。2025年3月期と2026年1Qでは売上の伸びが鈍化し、利益が減少したkaneso.co.jp

  2. 原材料価格高騰 – 鋳鉄・ステンレスなど金属材料の価格上昇が利益を圧迫している。2025年通期・2026年1Qとも減価償却費増加や材料高によるコスト高を指摘しておりkaneso.co.jpkaneso.co.jp、市況次第では利益率がさらに低下する可能性がある。

  3. 減配予定 – 2026年3月期は年間配当を200円→150円に引き下げる計画kaneso.co.jp。株主還元方針に柔軟性がある一方、利益減少や設備投資増加への備えとみられる。

  4. 成長性の限界 – 国内市場は成熟しており、売上の長期成長率は高くない。2023〜2025年の売上は8.09→8.66→8.67億円とほぼ横ばい。大きな成長期待よりも安定収益・配当重視の銘柄である。

  5. 流動性が低い – 名古屋証券取引所メイン市場単独上場で株式流動性が低く、価格変動時に売買が難しい場合がある。

5 投資対象としての総合評価

カネソウは公共・民間建設分野で広く使用される金属建材メーカーで、免震ジョイントや溝蓋など多様な製品を持ち、安定した顧客基盤を築いている。財務体質が非常に健全で、利益率も高水準で推移する一方、国内建設市場の動向や材料コストに左右されやすく、近年は利益が縮小傾向にある。今期は売上高こそ微増を見込むものの、利益は減少予想で配当も減額される予定であるkaneso.co.jp。時価総額約75億円と小型株で流動性は低いものの、PER約9.8倍・PBR0.49倍と割安感があり配当利回りも約2.8%と相応の水準kabutan.jp

投資対象として検討する際のポイント

  • 安定収益と高い財務安全性を重視する投資家にとっては魅力的。自己資本比率が高く、大きな借入がないため倒産リスクは低い。

  • キャピタルゲインよりインカムゲインを志向する場合、減配後でも約2.8%の配当利回りが期待できる。

  • 成長性は限定的であり、中長期的に大きな株価上昇は見込みにくい。建設需要の低迷や材料高が長引けばさらなる減益・減配の可能性がある。

  • 名古屋証券取引所単独上場で流動性が低い点に留意する必要がある。

総合すると、カネソウは安定した財務基盤と堅実な収益を持つニッチな金属製品メーカーであり、株価指標は割安感がある。ただし、建設市況や原材料価格に左右される事業構造で大きな成長余地は乏しく、投資判断では配当利回りと安定性を重視するかどうかがポイントとなるだろう。具体的な投資の可否については、ご自身の投資目的・リスク許容度・ポートフォリオ全体とのバランスを踏まえて慎重に検討いただきたい。

今後の予想ネットキャッシュ比率はどのようになっていきますか ネットキャッシュとは「流動資産+投資有価証券×70%-負債」であり、ネットキャッシュ比率はネットキャッシュを時価総額で割った数値です

ネットキャッシュ比率(=(流動資産 + 投資有価証券 × 0.70 – 負債) ÷ 時価総額)を将来「どうなるか」を予想するには、多くの仮定が必要ですが、現状の数字をもとにシナリオを立てて見通しを考察できます。以下、現状の数字を整理し、仮定シミュレーションを通じて将来の見通しを示します。

現状のネットキャッシュ比率:おおまかな見積もり

まず現状の数字を整理します(2026年3月期第1四半期決算短信より)。
  • 流動資産:資料には「流動資産」全体額までは記載されていませんが、総資産が 17,565,367 千円、固定資産が 5,769,880 千円 という記載があり、そこから流動資産を逆算できます。 → 流動資産 ≒ 17,565,367 − 5,769,880 = 11,795,487 千円(約117.95億円)
  • 投資有価証券:40,367 千円(すなわち約 0.4037 億円)
  • 流動負債:1,055,681 千円
  • 固定負債:1,267,149 千円 → 負債合計 = 1,055,681 + 1,267,149 = 2,322,830 千円(約 23.23 億円)
  • 時価総額:株探によれば 74.6 億円 他サイトでも時価総額 75億円台という報告あり。例えば IRバンクでは 75億3,120 万円。
これをもとにネットキャッシュを近似計算します:

ネットキャッシュ=11,795,487+(40,367×0.70)2,322,830\text{ネットキャッシュ} = 11,795,487 + (40,367 × 0.70) − 2,322,830

  • 投資有価証券 × 0.70 = 40,367 × 0.70 = 28,256.9 千円
  • 11,795,487 + 28,257 = 11,823,744 千円
  • 11,823,744 − 2,322,830 = 9,500,914 千円(=約 95.0 億円弱)
したがって、ネットキャッシュ比率 ≒ 95.0 億円 ÷ 74.6 億円 = 127 %程度 この段階ではネットキャッシュが時価総額を上回るような状態になっており、理論的には「簿価的観点」からすると安全資産性が高い構図です。ただし、この見積もりは “近似推定” です。 注意点:
  • 上記の流動資産内訳には、売掛金・棚卸資産など(運転資本分)が含まれており、それを「現金化可能性資産」と見るかどうかは留意が必要です。
  • 負債のうち、長期債務や引当金など決済時期の予想可能性も影響します。
  • 投資有価証券の評価損益リスク(時価変動)もあります。

将来シナリオと比率見通し

ネットキャッシュ比率がどう推移するかは、以下の主な変動要因によって左右されます:
  1. 自己資本の増加/減少(利益の蓄積、赤字の発生、配当支出など)
  2. 有利子負債の増減(借入増、返済、リース債務など)
  3. 流動資産の構成変化(運転資本増加、売掛金悪化、在庫膨張など)
  4. 投資有価証券の売買・評価変動
  5. 株価(時価総額)の変動
これらを仮定しながら、幾つかのシナリオを示します。
シナリオ 主な仮定 ネットキャッシュ傾向 ネットキャッシュ比率傾向
楽観シナリオ 利益が順調に拡大 → 自己資本増加。負債は一定か微減。運転資本の拡大抑制。投資有価証券は売却または価値維持。株価上昇。 ネットキャッシュは増加 分母(時価総額)も上昇するが、ネットキャッシュの伸びが優るなら比率は横ばい~やや低下もする可能性あり
ベースライン(中立シナリオ) 利益・キャッシュフローは現状水準前後で推移。借入も大きく変わらず。流動資産・運転資本も大きな変動なし。株価も現状維持傾向。 ネットキャッシュは横ばい傾向 比率も横ばい(100~130%前後)で推移する可能性が高い
慎重シナリオ 需要低迷・コスト増で利益圧迫。借入増加(運転資金確保など)。流動資産(売掛金、在庫)が膨張。投資有価証券が評価減。株価下落。 ネットキャッシュは減少傾向 分母も下がる可能性だが、ネットキャッシュの減少幅が大きければ比率は低下する方向が強い
具体に数値を当てはめるなら、たとえば次のような仮定を置けます:
  • 年平均純利益成長率:+3 %
  • 利益剰余金からの資本蓄積率:100 %(配当は極小)
  • 負債は年率 −2 %で減少
  • 流動資産のうち運転資本が拡張して+1 %/年
  • 投資有価証券は保有を続け、評価損なし
  • 株価(時価総額)は年率+2 %で上昇
この仮定だと、ネットキャッシュ自体は緩やかに増加し、時価総額も上がるが、ネットキャッシュ比率はやや低下傾向(例:130 % → 120 % → 115 % …)となる可能性があります。 逆に、業績悪化・株価低迷シナリオでは、ネットキャッシュ比率が 100 % を下回る 方向にも動き得ます。

結論と見通し(仮説ベース)

  • 現状では、試算上、ネットキャッシュ比率は 100 %を超える水準(すなわちネットキャッシュが時価総額を上回る水準)と見積もられます。
  • 将来を見通すと、安定成長が維持できれば比率は横ばいからやや低下方向(100~130 %帯)で推移する可能性が高いと思われます。
  • ただし、業績悪化、借入増、株価下落などが重なれば、比率が急速に低下するリスクも無視できません。
  • また、この指標自体は「帳簿ベース的安全性」を測るものであって、キャッシュの質(回収性、流動性)、債務の返済スケジュール、将来投資需要などを加味する必要があります。
もしご希望であれば、今後 3〜5年の予測シミュレーションを複数パラメータで算出してグラフ化できますが、そちらをおやりしますか?それとも特定シナリオ(保守/積極など)で見たいですか?

売上高の内訳を教えてください

カネソウの 2025年3月期 決算短信より、売上高の内訳(製品分類別)を確認できます。 (kaneso.co.jp) さらに、Kabuyoho(企業情報サイト)でもセグメント別構成比が掲載されています。 (株予報Pro) 以下が主な内訳です。

売上高内訳(2025年3月期、単位:百万円および構成比)

製品分類 売上高 構成比
製作金物 4,293 百万円 49.5 % (株予報Pro)
鋳鉄器材 2,491 百万円 28.7 % (株予報Pro)
スチール機材 1,241 百万円 14.3 % (株予報Pro)
その他(鋳造製品等) 644 百万円 7.4 % (株予報Pro)
合計 売上高 8,669 百万円 100 % (株予報Pro)

各分類の特徴・動向(決算短信から)

  • 鋳鉄器材:公共・外構・街路関連製品などを含む。建築着工がやや低位だったことから、雨水排水・防水関連製品の伸びは控えめだった一方、外構などでの増加も見られ、売上高 2,491 百万円(前年同比 +1.1 %)となりました。 (kaneso.co.jp)
  • スチール機材:民間工事が持ち直しつつも、外構関連製品の一部が伸び悩んだ影響で、売上高 1,241 百万円(前年同比 −3.1 %)でした。 (kaneso.co.jp)
  • 製作金物:建築金物・外構・防災関連などを含む。建築工事が比較的堅調だったことと防災関連の納入も進んだことから、売上高 4,293 百万円(前年同比 +0.8 %)となりました。 (kaneso.co.jp)
  • その他鋳造製品:土木向け受託分や建機・機械向け製品を含む。売上高 644 百万円(前年同期比 −2.6 %)でした。 (kaneso.co.jp)

もしよろしければ、直近の四半期別内訳や、各製品分類の粗利益率の比較なども調べましょうか?

黒字はどの程度続いていますか?

結論から言うと、少なくとも2008年3月期以降は毎期黒字です。直近も黒字が続いており、会社計画(予想)も黒字維持です。
  • 長期推移:IRBankの年次データでは、2008年3月期~2025年3月期まで当期純利益がすべてプラス(2009–2012、2015–2017、2021–2025年も小幅~中幅の黒字)で、赤字年は確認できません。2026年3月期も会社予想で当期純利益76億円→実数7.6億円と黒字見込みです。(IR BANK)
  • 直近3期:
    • 2023年3月期:当期純利益 7.10億円(実績)。(IR BANK)
    • 2024年3月期:当期純利益 10.41億円(実績)。(カネソ)
    • 2025年3月期:当期純利益 8.00億円(実績)。(カネソ)
  • 足元(2026年3月期):1Qの当期純利益1.16億円と黒字スタート、通期も7.6億円の黒字予想。(IR BANK)
要するに、少なくとも過去17期以上連続で黒字、足元も黒字継続の見込みです。

製品について詳しく教えてください

カネソウ株式会社は「建設用金属製品の総合メーカー」として、多様な製品ラインを持っています。以下に、主な製品カテゴリとその特徴、用途、技術的ポイントなどを整理します。 情報元は主に同社の製品検索ページやカタログ、業界情報などです。(カネソ)

製品カテゴリとラインアップ

同社の公式ウェブサイトにある「製品検索」には、以下のような分類が掲載されています: 雨水排水・防水関連製品、建築金物、防災関連製品、環境配慮関連、緑化・造園関連、インフォーマルエクステリア、車止め、鉄蓋など。(カネソ) また、イプロスの会社紹介では、鋳鉄、ステンレス、アルミニウム、スチールなど複数の素材を使って製造している旨が記載されています。(製造業向け情報検索サイト イプロスものづくり) 以下、代表的な製品カテゴリごとに詳しく見ていきます。

主な製品とその特徴

1. 鉄蓋・マンホール/ハンドホール用鉄蓋

  • カネソウは「マンホール・ハンドホール鉄蓋」の一般形、水封形、密閉形、耐内圧形など複数規格を扱っています。(カネソ)
  • 様々なロック方式(ボルトロック式、回転ロック式、施錠式、鍵付きなど)が提供されています。(カネソ)
  • 例:MWA シリーズ(角枠タイプの一般型マンホール蓋)。適用荷重:2トン、6トン、20トンなど。破壊荷重基準も複数設定。(やまと屋)
  • 例:SMK / SMKY シリーズ(ハンドホール用鉄蓋、水封形/簡易密閉形)で、6トン級の仕様も扱っている。(やまと屋)
  • 蓋・枠・鎖・パッキンなどの部材仕様が明記されており、材質はFC200 や FCD500 鋳鉄、樹脂系塗装、ゴム系パッキンなど。(やまと屋)
  • 耐久性、防臭性、密封性、滑り止め加工などの付加機能も考慮されており、用途や設置環境(歩道、車道、下水など)に応じた仕様選定ができるよう構成されています。(カネソ)

2. 建築金物・建築付帯製品

  • フロアーハッチ(床下点検用ハッチ)、マシンハッチ、ラインピット、クリーンピット、フロアルーバー、インフォーマルエクステリア金物など。(カネソ)
  • 水密性・防水性・メンテナンス性が重視される設計がなされており、建築用途の内・外装を問わず納入実績があります。(製造業向け情報検索サイト イプロスものづくり)

3. 雨水排水・防水関連製品

  • ルーフドレンなど、屋根からの雨水を排水するための金属製部材が含まれます。(製造業向け情報検索サイト イプロスものづくり)
  • 排水グレーチング、スリットみぞ蓋、グレーチングカバーなどもラインに含まれており、水の流下および排水管理をサポートする設計がなされています。(カネソ)

4. 防災関連製品

  • 地震・伸縮対応の構造部材(エキスパンションジョイント、伸縮継手などの免震構造用ジョイント)を手掛けています。(製造業向け情報検索サイト イプロスものづくり)
  • 継手や防水継ぎ組み、管接続部品(防水継手、通気管接続部品など)も扱っており、建物設備との接合部での耐久性確保・雨水浸入防止に配慮しています。(カネソ)

5. 環境配慮・緑化・造園関連部材

  • 緑化施設への金属部材、造園・景観用途の金物、環境配慮型製品なども扱われています。(カネソ)
  • 街路景観や公共空間における景観性・耐久性を意識した設計も行われています。(catalabo.org)

製品強み・技術的特徴・差別化要素

以下は、製品面でカネソウが強みを持つと考えられる点および競争力に直結しやすい要素です。
項目 強み/特徴
多素材対応 鋳鉄、ステンレス、スチール、アルミニウムなど複数素材を扱っており、用途・環境に応じた最適素材を選定可能。(製造業向け情報検索サイト イプロスものづくり)
機能バリエーション 防水、密閉、滑り止め、耐内圧、ロック機能、パッキン付与など、多様な機能設計が可能。(カネソ)
企画・設計力 総合カタログが 1,200 ページ超(2025年版)にわたる点から、製品種類・設計オプションが豊富。(catalabo.org)
公共・インフラ採用品 地方自治体・公共工事用途での採用実績が多く、基準への適合や仕様対応力が期待できる。(Metoree)
メンテナンス性・交換性 部材分解交換性、標準化された寸法体系、互換性を意識した構成が見られる。ロック・鎖・パッキンなど交換設計も。(やまと屋)

もしよろしければ、直近の製品別売上比率、利益率比較、また競合製品との比較も含めて深掘りできますが、そちらを出しますか?