EVの原価はガソリン車より6割も高い!大手はディーラー改革に乗り出せるか?=坂上翔(2020)

クルマがガソリン車から電気自動車(EV)に変わると「原価」が大きく増加する。

クルマの費用構造は、ボディーや内装といった共通部分にパワートレイン(動力装置)が載っていると考えると分かりやすい。まず、ガソリン車ではパワートレインにエンジン、トランスミッション(変速機)などが使われる。

一方、EVではこれらがなくなり、バッテリー、モーターといった固有部品が必要になる。この中でバッテリー価格が車両価格の4~5割近くを占めるほど高い。そのため日本では一般的なクルマをガソリン車からEVに替えた場合、原価は6割近くも上昇すると言われている

 

 燃料電池自動車と電気自動車の普及に伴う費用便益分析(2010)

 

 

EVのバッテリー、低価格化に限界…コスト改善の新たな分野は? ラックスリサーチ

EVの価格が高い理由として、真っ先に指摘されるのはリチウムイオン電池(LiB)だ。
資源の調達に課題は多いが、米国エネルギー省(DOE)によれば、LiBの外部調達部品のコストに対して正極材が占める割合は全体の24%にすぎない。残る76%は負極材やセパレーター、外装材などが占めており、これら正極材以外の調達コストを改善することで、LiBの価格が下がる可能性はある。

 

「EVのコストをガソリン車と同等に」【日産】が新たな電動化戦略を発表

EVの生産原価の3~4割を占めるとされる電池のコストを下げるためにも、仏ルノーと三菱自動車とで組む3社連合での車載電池などを共通化してコストを低減。加えて、航続距離が大幅に伸びる「全固体電池」の実用化も「28年度まで」と具体的な時期を明言した。

ルノー、30年にEVコストを大幅減 電池6割減 パワトレ3割減

EVのコストは4割が電池、1割がパワートレーン、2割が(パワートレーンを除く)プラットフォーム、3割が残りの部分。

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Tesla は「自社製チップを持ち、かつ、ソフトウェアに強い会社である」ため、EVの勝負はTeslaが優勢だな。