令和元年度技術士第二次試験問題[機械部門] 選択科目(材料強度)Ⅱ-1 1.炭素繊維強化プラスチック積層板の留意点  炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量で比強度が高いことから自動車やテニスラケットのフレームなど幅広い分野に適用されている。以下に材料強度の観点での留意点を2つ述べる。 ①耐圧縮荷重 繊維の圧縮強度は、引張強度に比べて40~50%劣る。圧縮荷重負荷時、微小座屈により繊維がうねりキンクバンド破壊が発生する恐れがある。 ②耐衝撃性能 衝撃が加わった箇所を起点に繊維破壊や、層間はく離等の目視できない内部損傷が発生し、本来の強度を発揮しないことがある。例えば、CFRPへ工具が落下したときの衝撃で層間はく離が発生し強度が低下することがある。 2.留意点に対する対処方法  ①耐圧縮荷重 圧縮力を軽減できる積層方向、枚数、構造等を検討し設計すること、また、剛性の異なる炭素繊維や異種繊維と混合することにより圧縮強度を補強する。 ②耐衝撃性能 高い靭性をもつ熱可塑性樹脂を使用することで衝撃力を分解でき耐衝撃性を向上させる。新たな留意点として、熱可塑性樹脂は耐熱性が劣るため樹脂のガラス転移温度以下に保たなければならない。以上 もっと知るには・・・ 【株式会社 新技術開発センター】 (第一次試験・第二次試験(筆記試験・口頭試験)や合格発表に関する最新情報をいち早くお知らせするメールマガジン「技術士ホットニュース」の無料購読お申し込みもできます。あなたのキャリアビルドを今すぐ始めてください。基礎科目だけのオプション講座もあります)⇒http://pe.techno-con.co.jp/item/01_kikai.html