この動画では、AIチップベンチャーの動向について、中島聡さんがChat GPTとの対話形式で解説しています。主な内容は以下の4つの注目企業に関する詳細な分析です。
- Groq(グロック) [
01:36 - Cerebras(セレブラス) [
03:52 - Tenstorrent(テンストレント) [
08:20 - Furiosa AI(フリオサ AI) [
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中島さんはこれらの企業がそれぞれユニークな強みと戦略を持っており、AI業界の未来をさらに面白くすると締めくくっています。
これらの企業の株は購入できますか?
前回の回答で挙げられた企業の株について、現時点での状況は以下の通りです。
- Groq(グロック): 現時点では上場していません。したがって、一般の株式市場で株を購入することはできません。将来的にIPO(新規株式公開)が計画される可能性はありますが、現在のところ未公開企業です。
- Cerebras(セレブラス): Fintelの検索結果から、「セレブラス テクノロジーズ plc」という名前で情報が出ていますが、これが動画で言及された米国のAIチップベンチャーのCerebras Systemsと同一企業であるか、あるいはその関連会社であるかについては、現時点では明確に確認できませんでした。もし上場企業であれば、そのティッカーシンボル(株式コード)を使って株式を購入できる可能性がありますが、追加の確認が必要です。
- Tenstorrent(テンストレント): 現時点では上場していません。非公開企業であり、公開市場で株を購入することはできません。
- Furiosa AI(フリオサ AI): 検索結果からは、株の購入に関する情報や上場しているという情報は見つかりませんでした。したがって、現時点では上場していない可能性が高いと考えられます。
まとめると、これらの企業のほとんどは現時点では非公開企業であり、一般の投資家が証券取引所を通じて株を購入することはできません。もしこれらの企業が将来的に上場した場合、そのIPOに参加したり、上場後に市場で購入することが可能になります。
それぞれのチップを具体的に説明してください
それぞれの企業のチップについて、具体的な説明を以下にまとめます。
- Groq (グロック) のLPU (Language Processing Unit):
- 特徴: AI推論(特に生成AIの推論処理)に特化して設計されたチップです。従来のGPUを大幅に上回る処理能力を持つとされており、大規模言語モデルの高速な実行が可能です。
- 用途: AIサービスや計算能力そのものをサービスとして提供することを目指しており、推論部分での高いシェア獲得を目指しています。
- Cerebras (セレブラス) のウェファースケールエンジン:
- 特徴: 通常の半導体チップの何十倍もの大きさを持つ「ウェファースケール」という非常に巨大なAIチップです。この巨大なサイズにより、チップ上に膨大な数のAIコアを搭載し、大規模AIモデルのトレーニングを高速で実行できます。
- 設計思想: チップが大きくなると製造時に欠陥が生じるリスクが高まりますが、多少の欠陥があっても全体として高い性能を発揮できるように設計されている点が特徴です。
- Tenstorrent (テンストレント) のAIアクセラレーターとRISC-Vプロセッサー:
- 特徴: AI処理を高速化するためのAIアクセラレーターと、オープンソースの汎用CPUアーキテクチャであるRISC-Vプロセッサーを組み合わせたチップを開発しています。
- 設計思想: NVIDIAのGPUとは異なり、複数のRISC-Vコアを搭載することで、より効率的なデータ処理と柔軟なプログラミングを可能にすることを目指しています。
- Furiosa AI (フリオサ AI) のRNGD (レネゲード):
- 特徴: 高性能でありながら電力効率が非常に高いAI推論チップです。TSMCの5nmプロセスという最先端の製造技術を用いており、高い処理能力と同時に電力消費を抑えることに重点を置いています。
- 用途: 大規模AI事業者にとって、電力効率の高さは運用コスト削減に直結するため、非常に魅力的とされています。
armベースのチップはどこで使われていますか?市場の占有率も教えてください
ARMベースのチップは、その高い電力効率と性能のバランスから、非常に幅広い分野のデバイスで使用されています。
ARMベースのチップが使われている場所
主な使用例は以下の通りです。
- スマートフォン・タブレット: ほぼすべてのスマートフォン(iPhoneのAシリーズ、Android端末のQualcomm Snapdragon、Samsung Exynos、MediaTekなど)やタブレットに搭載されており、この分野では圧倒的な市場占有率を誇ります。
- 組み込みシステム・IoTデバイス: 超低電力センサーから、スマートホームデバイス、ウェアラブルデバイス、産業用アプリケーション、ストレージデバイス、ルーター、電卓、玩具など、IoT(モノのインターネット)のあらゆる機器に広く採用されています。2022年には、世界の組み込みIoTデバイスの65%がARMベースのSoCで構築されていました。
- パソコン (PC): Appleが「Apple Silicon」(Mシリーズチップ)としてMacにARMベースのプロセッサを搭載したことで、PC市場での存在感が急速に高まっています。また、MicrosoftもWindows on ARMを推進しており、Qualcommなどの企業がARMベースのWindows PC向けチップを開発しています。
- サーバー・データセンター: 近年、データセンターやクラウドコンピューティング環境でもARMベースのサーバープロセッサ(AWS Graviton、Ampere Computingなど)の採用が増加しています。高い電力効率が、大規模なデータセンターの運用コスト削減に貢献しています。
- 自動車: 自動車のインフォテインメントシステム、先進運転支援システム(ADAS)、自動運転システムなど、車載エレクトロニクスにもARMベースのプロセッサが広く採用されています。
- ゲーム機: 携帯ゲーム機(例: Nintendo SwitchのNVIDIA Tegraなど)でも多く使われています。
- その他: ハードディスクドライブ、テレビ、ネットワーク機器など、多岐にわたる家電製品や産業機器に組み込まれています。
市場占有率
ARMは、特に以下の分野で高い市場占有率を誇っています。
- スマートフォン向け半導体設計: 9割以上の圧倒的なシェアを占めています。
- 組み込みCPU: 過去には32ビット組み込みCPUで61%(2004年時点)という圧倒的なシェアを持っていました。現在もIoTデバイスなどでは高いシェアを維持しています。
- データセンター向けCPU: 現在はx86アーキテクチャ(Intel、AMD)が支配的ですが、ARMは急速にシェアを伸ばしています。Arm Holdingsは、2024年の約15%から2025年末には50%に急増するという野心的な目標を掲げています。
- Windows PC向けCPU: 現在は数%の市場シェアですが、ARMのCEOは「今後5年以内に50%以上のシェアを獲得する」と予測しており、大きな成長が期待されています。
全体として、ARMはライセンス供与モデルにより、様々な半導体企業がARMアーキテクチャに基づいたチップを設計・製造できるため、多くのデバイスで幅広く利用され、特にモバイル分野や組み込み分野で非常に高い市場占有率を確立しています。近年はPCやサーバー市場でも存在感を増しており、今後のさらなる成長が見込まれています。
AMDはどこで活躍していますか?
AMD(Advanced Micro Devices)は、主に以下の分野で活躍しています。
- CPU(中央処理装置):
- デスクトップPC向け: 「Ryzen(ライゼン)」ブランドのCPUは、高性能とコストパフォーマンスの良さで人気を集めています。特にゲーミングPCやクリエイター向けPCで強い支持を得ています。2024年第4四半期には、デスクトップ向けCPUの台数シェアで27.1%、収益シェアで27.3%に達するなど、市場シェアを拡大しています。特に「Ryzen 7 9800X3D」などの特定モデルが高い人気を誇っています。
- ノートPC向け: ノートPC向けのRyzenプロセッサも提供しており、軽量薄型ノートからゲーミングノートまで幅広く採用されています。こちらもシェアを伸ばしており、2024年第4四半期には台数シェア23.7%、収益シェア21.6%を記録しています。
- サーバー・データセンター向け: 「EPYC(エピック)」ブランドのサーバー向けCPUは、高性能かつ電力効率に優れており、クラウドサービスプロバイダーや企業データセンターで採用が増えています。2024年第4四半期には、サーバー向けCPUの台数シェアが25.1%、収益シェアは過去最高の35.5%に達しました。Intelが支配的だったこの分野で、AMDは急速に存在感を高めています。
- 組み込みシステム: 特定の組み込み用途や産業用PCなどにもCPUが提供されています。
- GPU(グラフィックス処理装置):
- コンシューマー向け: 「Radeon(ラデオン)」ブランドのグラフィックスカードは、PCゲーミングやクリエイティブ作業向けの製品としてNVIDIAと競合しています。2024年第4四半期には、GPU市場で17%のシェアを獲得し、シェアを拡大しています。
- プロフェッショナル向け: プロフェッショナル向けのワークステーション用GPU(Radeon Proシリーズ)も提供しています。
- データセンター・AI向け: 機械学習やディープラーニングといったAI分野向けに「Radeon Instinct」シリーズなどのGPUアクセラレーターを提供しており、NVIDIAのGPUに対抗すべく製品ラインナップを強化しています。2024年後半には新たなAI半導体「MI325X」を投入するなど、この分野に特に注力しています。
- カスタムSoC(System on a Chip):
- ゲーム機: PlayStation(ソニー)やXbox(マイクロソフト)といった家庭用ゲーム機には、AMDが設計したカスタムSoCが搭載されており、この分野では強力な独占的な地位を築いています。
- アダプティブSoC、FPGA & SOM:
- 2022年にザイリンクスを買収したことにより、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やアダプティブSoCといったプログラマブルロジックデバイスの分野にも事業を拡大しました。これにより、通信、産業、航空宇宙、防衛、医療など、より幅広い市場でのソリューション提供が可能になっています。
このように、AMDはCPU、GPU、カスタムSoC、そしてFPGAといった幅広い半導体製品を提供し、PC、サーバー、データセンター、AI、ゲーム機、組み込みシステムなど、多岐にわたる市場でIntelやNVIDIAといった競合企業と激しく競争しています。近年は特にサーバーCPUとAI向けGPUの分野で目覚ましい成長を見せています。