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問題と解答
問題1
電力用変換素子について,以下の問いに答えよ。
(1)サイリスタについて,正しいものには○,誤っているものは訂正せよ。
- ゲートに制御信号を加えて主電極間に順電圧を次第に大きくしていくとオフからオン状態に移行する。
このときの電圧をフラッシオーバ電圧という。・・・×⇒ブレークオーバー電圧
- オンの状態からゲート電流を0にすると,オフ状態に移行する。・・・×⇒一度ターンオンしたら、ゲート信号は関係なし
- 主電極間に逆電圧を加えると,オフ状態に移行する。・・・〇
- サイリスタを流れる電流が保持電流以下になると,ターンオフする。・・・〇
- トライアックとは二方向性のサイリスタで,サイリスタ2個を直列に接続したものである。・・・×⇒並列
- 光トリガサイリスタは,光源からのエネルギーでオンおよびオフにできるサイリスタである。・・・×⇒光エネルギーでターンオンは可、ターンオフは不可
(2)GTOが,逆阻止三端子サイリスタと比べて改良された点は何か。
ゲート信号によりターンオフができる
(3)以下の半導体素子の中で自己消弧形素子をすべて選べ。
{ダイオード,サイリスタ,トランジスタ(バイポーラ),トライアック,GTO,MOS FET,IGBT}
GTO、トランジスタ(バイポーラ)、MOSFET、IGBT(パワートランジスタ
(4)(3)で選んだ自己消弧形素子のうち,以下の説明に該当する素子の名称を1つ答えよ。
- 制御容量が最も大きいが,使用できる周波数は限定される。
GTO
- 制御容量は最も小さいが,0~10kHz以上までの幅広い周波数での利用が可能である。
MOSFET
- パワートランジスタの中で構造は簡単だが,スイッチング動作に必要な電力は比較的大きく,その速度も遅い。
トランジスタ
問題2
サイリスタを用いた単相半波回路の回路図を表し,電源電圧に交流波を与えたときの,抵抗負荷,誘導性負荷
にかかる電圧e[V]および負荷に流れる電流i[A]のグラフの概形をかけ。また,電源の電圧をE = √2 Esinθとするとき,負荷の平均電圧Edを表す式を答えよ。
問題3
サイリスタを用いた単相ブリッジ回路の回路図を表し,電源電圧に交流波を与えたときの,抵抗負荷,誘導性負荷にかかる電圧e[V]および負荷に流れる電流i[A]のグラフの概形をかけ。
また,電源の電圧をE = √2 Esinθとするとき,負荷の平均電圧Edを表す式を答えよ。
問題4
三相半波整流回路,三相全波整流回路の回路図をかけ。また,負荷の平均電圧Edを表す式を答えよ。
三相半波整流回路三相全波整流回路電源の相電圧 √2 Ecosθのとき, 負荷の平均電圧Ed[V]電源の線間電圧 √2 Esinθのとき, 負荷の平均電圧Ed[V]
問題5
降圧用チョッパ,昇圧用チョッパの回路図をそれぞれかき,出力電圧の平均値を表す式を答えよ。
問題6
以下の文中の( )内に適する語句を語群から選んで答えよ。
- 還流ダイオードは,誘導性負荷と並列に( )を挿入した回路構成であり,電源電圧の負の期間にインダクタンスに蓄えられたエネルギーを負荷抵抗に供給するにしたものである。
時定数( )が大きいほど平滑効果は大きくなる。
- 平滑回路は,負荷抵抗と並列に( )を挿入した回路構成であり,時定数( )が大きいほど平滑効果は大きくなる。
【語群】コンデンサ,コイル,ダイオード,サイリスタ,GTO,トランジスタ,L/R,CR,LC
問題7
以下の項目ア~ケを,最も関連のある電力用装置①~⑦のいずれかに分類せよ。
- 他励式インバータ
- 自励式インバータ
- サイクロコンバータ
- PWM制御
- DCチョッパ
- スイッチングレギュレータ
- 無停電電源装置(UPS)
ア.サイリスタを用いて直流を交流に変換する。
イ.トランジスタや GTO を用いて直流を交流に変換する。
ウ.転流回路が不要なインバータである。
エ.直流をいったん交流に変換し,電圧を変換した後,再び直流に戻す。
オ.直接的に交流の周波数を変換する。
カ.整流回路2組を逆並列に接続するため,半導体素子が多く,制御が複雑である。
キ.スイッチの ON と OFF の切り替えによって直流の電圧を変換する。
ク.パルス波の数や幅,間隔を時間的に変化させて,その平均値を正波波になるよ
うに制御する。
ケ.電力系統に問題が生じた場合に,負荷に供給する電圧を一定に保つ装置であり,
蓄電池を備えている
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