独立の原則(JIS B 0024)
図面上にここに指定した寸法及び幾何公差に対する要求事項は、それらの間に特別の関係が指定されない限り、独立に適用する。
それゆえ何も関係が指定されていない場合には、幾何公差は携帯の寸法に無関係に適用し、幾何公差と寸法公差は関係ないものとして扱う。
従って、もし、
- 寸法と形状
- 寸法と姿勢
- 寸法と位置
との間に特別な関係が要求されてる場合には、そのことを図面上に指定しなければならない。
包絡の条件(JIS B 0024)
単独形体、つまり円筒面または平行二平面によって決められる一つの形体「サイズ形体」に対して適用する。
この条件は、形体がその最大実体寸法における完全形状の包絡面を超えてはならないことを意味している。
包絡の条件は、以下のいずれかによって指定される
- 長さ寸法公差の後に記号Ⓔを付記する
- 包絡の条件を規定している規格を参照する
サイズ形体ってなんのこと?
「形体とは、幾何特性の対象となる点、母線、中心線、表面、および中心面」と定義されます。
「サイズ形体とは、サイズ寸法によって定義される幾何学的な形」と定義されます。
最大実体寸法ってなに?
最大実体寸法(MMS:Maximum Material Size)とは、形体の最大実体状態を決める寸法のことをいいます。
最大実体状態(MMC:Maximum Material Condition)とは、形体のどこにおいても、その形体の実体が最大となるような許容限界寸法、たとえば、最小の穴径、最大の軸径を持つ形体をいいます。
最大実体公差方式(JIS B 0023)
機能的、経済的理由から形体(群)の寸法と、姿勢または位置との間に相互依存性に対する要求がある場合は、最大実体公差方式(Ⓜを用いて表す)を適用する。
2つのフランジのボルト穴とそれらを締め付けるボルトとのように、部品の組立は、互いに嵌め合わされる形体の実寸法と実際の幾何公差との間の関係に依存する。
最大実体公差方式とは、取り付ける形体のそれぞれが最大実体寸法(例えば、最大許容限界寸法の軸及び最小許容限界寸法の穴)であり、かつ、それらの幾何偏差(例えば、位置偏差)も最大であるときに、組立隙間は最小になる。
組付けられた形体の実寸法がそれらの最大実体寸法から最も離れ(例えば、最小許容限界寸法の軸及び最大許容限界寸法の穴)、かつ、それらの幾何偏差(例えば、位置偏差)がゼロのときに、組立隙間は最大になる。
以上から、はまり合う部品の実寸法が両許容限界寸法内で、それらの最大実体寸法にない場合には、指示した幾何公差を増加させても組立てに支障をきたすことはない。
寸法公差を大きくしてもええの?
いいえ、最大実体公差方式では、寸法公差は絶対に守らなければいけません。公差を大きくできるというのは、最大実体寸法から離れた差分を、幾何公差に追加出k理宇ということです。
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