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「女子は男子にくらべて数学が苦手」という先入観が、アメリカをはじめ世界中に蔓延している。

ある研究で大学生に数学のテストを行ったところ、テスト用紙に性別を書く欄があるだけで、女子の成績が男子を43%も下回った。
だがまったく同じテストを「数学テスト」ではなく、「問題解決テスト」という名称で行ったところ、成績に男女差はみられなくなったという。

また別の研究で、「言語能力を図る」という名目でテストを行うと、アフリカ系の学生が白人を下回ったが、同じテストを能力診断ではなく普通の課題として行った場合は、
成績における人種差はなくなった。

心理学者はこの効果を「ステレオタイプの脅威」と呼んでいる。

つまり、ネガティブなステレオタイプに同化してしまうのではないかという、心理的不安である。
恐怖のせいで思考が混乱し、ステレオタイプどおりの行動をとってしまうと、不安は現実のものになる。

この効果のせいで、多くの人種、宗教、性別、性的指向、バックグラウンドに属する人が不利な立場に置かれているのだ。

 

 

参考:

 

他にもステレオタイプに関する研究にはこんなものがあります。

 

クリエイティブになりたきゃクリエイティブなフリをしろ!」って論文(1)がおもしろかったんでメモ。

 

 

これはメリーランド大学の実験で96人の学生が対象。生物、物理、アート、演劇など、幅広い専攻の学生を選んで偏りを減らしたらしい。

 

自分のことを詩人だと思ってください
実験では全体を3つにわけまして、

「自分を過激な詩人だと思ってください」と指示
「自分を厳格な図書館員だと思ってください」と指示
なんの指示も与えない

って感じにしたそうな。研究者いわく、

もちろん、私たちは図書館員が現実に厳格で非創造的だとは考えていない。しかし、このステレオタイプは、多くの学生にとっては定番のものだ。

とのこと。「あくまで定番のステレオタイプを利用しただけですよ!」ってことですな。

詩人と思い込んだグループはアイデアの質と量が激増
その後、全員に代替利用タスクをやってもらって、創造性のレベルがどうなったかを調べたんですね。これは、「ある物の本来の使いみちとは違う使い方」をどれだけ思いつけるかを調べるテストで、たとえばペンを渡して「書く意外の使いみちを考えてください」と指示するわけです。

そこでどんな違いが出たかと言いますと、

アイデアを思いついた量、アイデアの質ともに、自分を「過激な詩人」と思い込んだグループが最高得点
図書館員グループは最低得点になり、コントロール群はその中間

って感じ。単純に自分を「クリエイティブだ!」と思ってみただけで、実際の創造性にも結構な差が出るわけっすね。研究者は、これを「クリエイティブステレオタイプ効果」と呼んでおります。

詩人と思い込んだ瞬間からアイデアマンに変わる
ちなみに、この効果は、わりと瞬時に切り替えられるのもおもしろいところ。この論文でもうひとつ行われた実験では、同じ参加者に対して、

「本」や「フォーク」などには詩人のつもりで違う使いみちを考えてもらう
「ショベル」や「トランペット」などには図書館員のつもりで違う使いみちを考えてもらう

って感じで自分のペルソナを切り替えてもらったんですよ。

すると、結果はやっぱり自分を詩人だと思ったときのほうが良く、アイデアの量と質ともに図書館員を圧倒しております。つまり、普段から自分のことを「クリエイティブなタイプじゃないから…」と思ってる人でも、「オレは詩人だ!」と思うことで創造性をブーストできるかもしんないんだ、と。

 

まとめ

研究者によれば、ここ20年ぐらいアメリカでは創造性テストの点数が低下の傾向にあるんだとか。この問題に対して、「もしかしたらファクトを重視する教育のせいで創造性のポテンシャルがガッチガチになってるのかも…」との仮説を提唱しておられます。

この仮説が正しいかはよくわからんですが、とりあえず一瞬で己の創造性をあげる手法として知っとくとよろしいのではないかと。そう考えると、アーティスト気取りの人とかは、実際それなりに創造性が高まってる可能性はあるんでしょうな。

 

引用:https://yuchrszk.blogspot.com/2017/09/blog-post_10.html

 

 

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