まずは、型となるスイングを頭に覚えてもらいます。
動画を見てスイングの基本を学んでください。
今回はドライバーの動画を選びましたが、
基本的にどんなクラブにも応用できる練習法なので
自分の修正箇所が見つかったら今回の方法で実践すると
短時間で効果的に上達します。
課題が見つかるたびに今回紹介する方法を使ってくださいね。
まずは動画から。
頭の中にスイングのイメージができたら反復練習に入ります。
反復練習といってもただ単にやっているだけでは効率がわるい。
そのため練習にも一工夫が必要になってきます。
そのひと工夫とは練習に少しの変化を加える事です。
どういう事かと詳しく説明するために
この論文を紹介します。
スポーツや楽器が倍のスピードで上手くなる方法
「スポーツや楽器が倍のスピードで上手くなる方法があるぜ!」
って論文(1)を紹介します。
これはジョンズホプキンス大学などの研究で、86人の男女にこんな実験を試みております。
- PCモニタ上のカーソルを動かすゲームをプレイしてもらう
- 参加者の半分は、全く同じ方法で何度もゲームをプレイしてもらう
- 残りの半分には、毎回ちょっと違う方法でゲームをプレイしてもらう
って感じです。ひとつのグループは同じことをひたすらくり返したのに対して、
残りのグループは「力の入れ方を変える」や「メインで使う指を変える」みたいに、
プレイごとにちょっとずつ変化をくわえていきました。
その後、ちょっとしてからゲームの上達度をチェックしたところ、
- 少しずつ変化をくわえたグループは、2倍ほどゲームの正確性とスピードが向上していた!
って違いが確認されました。
研究者いわく、
今回の結果は重要だ。運動スキルの発達にあたって、「再固定化」がもたらす影響はほとんど知られていない。
この実験では、とてもシンプルな操作をトレーニング中に行うことにより、より素早く大きな運動スキルの向上が得られることがわかった。これは「再固定化」のおかげだ。
「再固定化」は記憶力の研究なんかでよく出てくる単語で、
いったん脳に保存された記憶が、思い出す作業を経由することでさらに頭の中に固定される現象を指しております。
「記憶には反復が必須!」と言われるのも再固定化が必要だからですね。
では、なんで「ちょっとの変化」が再固定化に大事なのかと言うと、
- 覚えた手順に少しの変化を加える
- 変化させた部分に意識が向かう
- 記憶に定着しやすくなる!
みたいな流れです。反復作業ってどうしても惰性になりがちなんですけど、
ここにちょっとした変化をくわえて新鮮さを取り戻しているわけです。
つまりゴルフの練習であれば、いつもと違うクラブを使ったり、狙う位置を変えてみたり、ボールを置く位置を変えてみたり。
スイングの幅をほんの少し変えてみたりと練習にちょっとした変化を加えてみることです。
ただし、論文にはちょっとした注意点も書かれていて、
変化のレベルはあくまで少しだけにとどめるほうがよい。あまりにも変化が大きすぎると、
再固定化のメリットが得られなくなってしまう。本当にかすかな変更だけで十分なのだ。
また、反復のスパンは長めにとるほうが効果的だ。
今回の実験では、最初の練習から30分後に反復練習をおこなったグループには、有意に運動スキルの向上が見られなかった。
とのこと。あまり過激な変化はNGで、「言われてみれば変わったかなー」ぐらいの違いを作るのがベストです。
そして、練習も連続的にやるのではなく、休憩も適度に挟むことが必要です。
実は休憩はスキルを上達させるためには必要だという事が分かっています。
練習熱心にスイングを繰り返しているだけでは、ただの筋トレになって上達しません。
そのためにどのくらい休憩をとればよいかという指針があるので紹介します。
スイングが最も効率的に上達する休憩術
新しいスキルを学ぶには練習が欠かせないのはものの、いっぽうでは適切な休憩も必須。
ちゃんと脳を休ませてやらないと、練習で学んだ情報が頭に定着しないんですよね。
で、新しい論文(R)ではさらに進んで「休憩は思ったよりこまめに取らないとスキルは定着しないぞ!」って結論がでています。
結論から引用すると、
「『練習!練習!練習!』これこそが、新たなスキルを学ぶ際のコツだとみんな思っている。しかし、今回の実験でわかったのは、すばやくこまめな休憩が、練習と同じぐらい重要だということだ。
みたいになってます。休憩の大事さは従来から言われてたものの、実は予想をはるかに超えて大事なんじゃないの?っていう内容です。
これはアメリカ国立衛生研究所の実験で、27人の健康な男女が対象。彼らに「利き手とは逆の手を使って、画面に表示された数字をタイピングしてね!」とお願いしたんだそうな。
その際、すべてのタスクは以下のような感じで行われてます。
- 10秒間のタイピングトレーニング
- 10秒の休憩を挟む
- ステップ1〜2を35セットくり返す
そしてタイピング中の被験者の脳をスキャンしてみたところ、こんなことが明らかになりました。
- どうやら、新たなスキルを練習している最中よりも、実は休憩中にスキルが定着してるようです!
研究チームいわく、
被験者の脳波は、タイピング中よりも休憩中により変化していた。
ってことで、なんでも休憩中のほうが記憶の強化にかかわる脳の活動パターンが見られたんだとか。
スキル学習にもインターバルトレーニングは効くのかもですなぁ。
この結果は、新たなスキルを学ぶにあたって、休憩タイミングの最適化と休憩インターバルの適切な配置が重要なことを示している。
もちろん、これはタイピングのスキルについての実験なのでゴルフの場合は、
もっとインターバルの時間をとるといいかもしれません。
つまり
・1分で1打
・30秒休む
といったような繰り返しをするといいでしょう。
そして時間もしっかり区切る事をお勧めします。
感覚で区切るとONとOFFの切り替わりを脳がしっかりと認識できず
練習が惰性になってしまう可能性があるからです。
今回紹介した練習法をぜひ取り入れてください。
・少し変化を加えながら反復する。
・練習の際にはこまめに休憩をはさむインターバル方式にする。
格段に練習の習熟度がアップすると思われます。
そして練習に飽きたり、複数のスキルを同時に学びたい場合は
インターリービング練習にするといいかもしれません。
参考:https://yuchrszk.blogspot.com/2015/09/blog-post_13.html
あらゆるスキルを学ぶならこのブログ。
豊かに暮らすためには欠かせない知識を紹介。
引用:https://yuchrszk.blogspot.com/