選択肢①
可逆圧縮について述べられています。可逆圧縮では、圧縮後に元の情報を完全に復元でき、情報の欠落がないことが特徴です。この説明は正しいです。
選択肢②
非可逆圧縮について述べられています。非可逆圧縮は、情報の一部が失われても問題ない場合に使用され、音声や映像の圧縮によく使われます。この説明も正しいです。
選択肢③
JPEGは静止画の圧縮方式、MPEGは動画の圧縮方式として説明されています。これも正しい記述です。
選択肢④
情報圧縮において、情報源に関する知識が必要であり、情報源の識別ができない場合にはデータ圧縮ができないと述べていますが、実際にはデータ圧縮は情報源の識別がなくても行える場合があります。この記述は不適切です。
選択肢⑤
可逆圧縮の限界について述べており、どのような方式であっても限界を超えて圧縮することはできないとしています。これも正しい記述です。
最も不適切なものは選択肢④です。
[解答:④]
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④についてさらに解説してください
選択肢④では、以下のように述べられています。
データ圧縮では、情報源に関する知識(記号の生起確率など)が必要であり、情報源の識別が無い場合にはデータ圧縮することはできない。
この記述は不適切です。なぜなら、データ圧縮には情報源に関する知識が必ずしも必要ではなく、情報源の識別がなくても圧縮が可能だからです。具体的に説明します。
1. データ圧縮の種類と情報源の知識
データ圧縮には大きく分けて「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」があり、さらに「統計的圧縮」と「辞書ベース圧縮」の手法に分かれます。これらの手法の中には、必ずしも情報源の知識(例えば、文字やシンボルの出現確率)を必要としないものがあります。
統計的圧縮(例:ハフマン符号化、算術符号化)では、確かにデータの出現頻度などの情報を利用するため、情報源の確率分布が圧縮効率に影響を与えることが多いです。しかし、これらの方法でも必ずしも事前に情報源の知識を持っている必要はなく、データから統計を取りながら圧縮を行うことが可能です。
辞書ベース圧縮(例:LZ77、LZW)では、データのパターンを利用して繰り返しを圧縮するため、事前の確率分布の知識がなくても圧縮が可能です。この方法はデータの構造そのものを利用するため、情報源の識別がなくても有効に圧縮できます。
2. 情報源の識別が不要な圧縮の実例
例えば、ZIPファイルなどの圧縮方法(LZアルゴリズムをベースとするもの)は、テキストデータや画像データなどさまざまな種類のデータに対して、情報源の識別を行わずに圧縮を行います。これらの方法は、データのパターンや繰り返しを利用して圧縮率を高めるため、データの「意味」や「情報源」には依存しません。
3. 選択肢④の不適切さ
選択肢④は「情報源の識別がないとデータ圧縮は不可能である」と述べている点が誤りです。実際には、多くの圧縮技術は情報源を特定しなくても、データからパターンや統計を見つけ出して圧縮を行えます。このため、情報源の識別は必須の条件ではありません。
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