Tesla の独壇場だった電気自動車市場に、ようやく他のメーカーも参入し、本格的な「EVシフト」が始まろうとしていることを分かりやすく解説した、Forbes の記事です。
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Electric Vehicle Battle Expands: Apple And Kia! Amazon And Rivian! GM And Will Ferrell!
これまで Tesla の独壇場だった電気自動車市場に、 ようやく他のメーカーも参入し、本格的な「EVシフト」 が始まろうとしていることを分かりやすく解説した、Forbes の記事です。
この記事が最初にとりあげているのが、Apple と Kia との提携です。どちらからも正式なアナウンスはありませんが、 韓国メディアのリーク記事によれば、Apple が $3.6 billion の資金を Kia に提供しジョージア州のウェストポイントで2024年から Apple ブランドの電気自動車を生産することになっているそうです。
Apple はこの手の取引の際には、Apple のための製造ラインを構築する資金を融資の形で提供し、 製造メーカーは、 製品の納入により返済していくという形を取りますが、 今回もその形を取るのでしょう。Apple としてはふんだんにある現金が有効に活用出来、Kia としてはリスクを最低限に減らして設備投資が出来るので、 これがお互いにとって良い形なのです。
2024年というと少し出遅れた感がありますが、 アップルのブランド力と技術力を持ってすれば、Tesla にとっての良いライバルになると思います。私自身、 今所有している Tesla 車を他のメーカーの自動車に買い換える気は全くありませんが、 Apple から電気自動車が発売されるとなれば、 そちらに乗り換える可能性は十分にあります。
この記事がもう一つ注目しているのが、 GMの最近のアナウンスメントです。GM は「EV化」と自動運転に $27 billion を投資し、 2035年までには全ての車種を電気自動車にすると宣言しました が、その英断は市場で高く評価されているのです。
GM は、2月7日のスーパーボール向けに、コメディアンの Will Ferrell を起用したコマーシャル「No Way Norway」を作りました。いち早く EV シフトを勧めたノルウェーに向けてGMが電気自動車を輸出すると いうストーリーですが、 GMがEVシフトに本気であることを世の中に宣言する、 とても良い作品だと思います。
この記事は、それ以外にも Amazon が投資した Rivian、Lordstown、Faraday Future などについても触れていますが、 バイデン政権のEV政策も追い風となり、ここから3~ 4年の間に、 電気自動車が一気に普及する時代がようやく来たことを実感出来る 記事です。
いまだに「電動車」 という言葉でハイブリッド車を擁護しているトヨタ自動車は論外と しても、 大衆向けの電気自動車の先駆けであるリーフを持つ日産の存在感が とても薄いのがとても残念です。Tesla の影響もあるでしょうが、 ゴーン氏がCEOだった時代と比べると、 日産リーフのブランド力は大幅に低下してしまいました。
引用:週刊 Life is Beautiful 2021年2月9日号
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電力需要増やす脱ガソリン車、立ちはだかる電源の壁
「脱ガソリン車」を進めたところで、電気自動車を製造したり充電するのに必要な電気を火力発電でまかなっていては意味がない、という指摘です。
もっともな指摘ですが、トヨタ自動車の人が発言すると、(1日でも長く、ガソリン車を売り続けたいという)ポジショントークに聞こえてしまうのが難しいところです。
ここで思い出して欲しいのは Tesla のミッションは、「電気自動車を作ること」ではなく、「再生可能なエネルギーへのシフトを加速すること」である点です。だからこそ、Tesla は電気自動車だけでなく、太陽光パネルも提供しているし、電源網向けの充電施設も提供しているのです。
引用:週刊 Life is Beautiful 2021年1月26日号
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