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[FXで勝つための経済動向] 英国のEU離脱がもたらす軍事的危機 安全保障はどうするのか
近年英国はさらにアジアの安全保障への関与を強めており、2018年5月以降、アジア地域での戦略に積極的だ。
英国がアジアの安全保障への関与を強めている背景には、国際安全保障の動向を考慮している側面もあるが、
やはり英国のEU離脱(ブレグジット)問題の影響が大きい。
ブレグジットの帰趨は依然不透明であるが、英国はEU離脱後の外交を念頭に置き、EU離脱に伴うヨーロッパでの影響力低下の代わりに、
米国との協調、そして旧来英連邦諸国との協調による世界的な影響力の確保を企画している。
いわゆる「グローバル・ブリテン」と呼ばれる新しい戦略を展開しようとしているのでのだ。
英国がTPPへの関心を示していることもその表れの一つであるが、安全保障の点では再びインド太平洋地域への関与を強化しようとしている。
2019年1月、ウィルキンソン国防相は東南アジアにあらたな海軍基地の設置を検討している事を明らかにした。
シンガポールとブルネイが候補地に挙がっているとされているが、実現すれば1968年にスエズ以東から撤退して以来
約半世紀ぶりに英国軍がアジア地域に戻ってくることになる。
英国は1971年に、英国、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、シンガポールの英連邦5ヵ国による
5ヵ国防衛取極(FDPA)を締結している。
このFPDAは長らく実質的な役割を果たしてこなかったが、近年少しずつ連携を強化しており、
この地域の安全保障協力におおきな役割を果たしつつある。
東南アジアには元々英国と深い繋がりをもつ英連邦諸国も多く、英国軍がこの地域に戻ってくることは
この地域の安全保障に大きな影響をもたらすであろう。
拡大する日欧の安全保障協力
ヨーロッパ、とくに英仏両国がアジアの安全保障への関与をつよめるにあたり、日本との安全保障協力が急速に進展している。
日本はフランスおよび英国との間に、すでに外務省防衛閣僚会議(2プラス2)の枠組みを締結している。
また情報保護協定をNATO、フランス、英国、イタリアとの間に締結しており、細菌では物品役割相互提供協定(ACSA)を、
英国と2017年に、フランスと2018年に締結している。こうしてヨーロッパ諸国との協力を深めていくことは日本の安全保障にとっても有益である。
そして日本はEUとも安全保障面での協力を少しずつ行っており、長年にわたる交渉を経て2018年7月、経済連携協定(EPA)とともに、
戦略的パートナーシップ協定(SPA)を締結した。
この協定は2019年2月に暫定的発効がなされたが、危機管理、軍縮、不拡散、テロ対策、防災対策、犯罪対策、サイバー等
幅広い分野での協力が盛り込まれている。
同様に、日英の安全保障も急速に進んでいる。
前述のように2015年の文書において、英国は日本をアジアにおける安全保障の最も緊密なパートナーと位置づけ、
日英の安全保障対話が、2プラス2などの場を通じて着実に進展するとともに、共同訓練などの協力も進んでいる。
2016年10月から11月にかけて、英国空軍と航空自衛隊による共同訓練「ガーディアン・ノース」が日本において展開された。
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