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北極に対する基本認識

・北極は,力と競争の場となっている。北極は,新たな脅威を伴う戦略的関与という時代に入った。
・北極海は,急速に新たな戦略的重要性を帯びている。沖合の資源は新たな競争の対象。海氷の減少は新たな交易と貿易の可能
性を開くもの。北極海航路は,21世紀のスエズ運河及びパナマ運河となりうる。
・北極の大陸棚の活用について,非北極圏国を含む全ての国が平和的に関与する権利を持つべき。自由で公正な競争,開放性,
法の支配が,最善の結果をもたらす。

北極における中露の活動に対する米国の見方

中国

・中国は北極評議会のオブザーバーだが,これは北極圏国の主権を尊重することにより得られるもの。中国の発言や
行動は疑念を呼び起こしている。「Near Arctic State」と自称しているが,かかるカテゴリーは存在しない。
・中国は,中国の資金,企業,労働者を用いて重要なインフラを発展させ,中国の安全保障上の恒常的なプレゼンスを
作り上げようと試みている。米国防総省は,中国が北極において民間研究によるプレゼンスを用いて,軍事的プレゼン
スを強めようとしていると警告。それには,核攻撃に対する抑止としての潜水艦の配備が含まれる。
・北極海が,新たな南シナ海に形を変え,軍事化や領有権の主張に陥ることを望むだろうか。答えは明らか。

ロシア

・中国の海洋シルクロードとの結合を表明した北極海航路の国際水域に対するロシアの主張を懸念。北極海航路で
の船舶航行につきロシアの許可を違法に求め,ロシアの水先案内人の乗船を求め,要求に従わない場合に軍事力に
よる脅しをかけている。こうした行動は,北極におけるロシアの攻撃的な行動パターンの一つ。
・ロシアは2014年,冷戦時の北極軍事基地を再稼働し,北極における軍事プレゼンスの強化を正式に表明

日本の北極における科学的活動の背景と意義

■ 中国やロシアが軍民ともに活動を積極化する中、我が国も北極政策に取り組む国家意思を示し、
日本が北極問題の主要プレイヤーとして、国際的な取組に積極的に参画・貢献することが不可欠。
■ 日本の強みである科学技術を基盤とした取組方針をアピールすることにより、国際ルール作りに主
導的役割を果たすとともに、多国間・二国間の緊密な国際協力関係を構築することが重要。
■ そのため、科学技術分野での国際的優位性の確保を図るとともに広く人材育成を進め、ひいては、
海洋産業全体の発展に資するよう、北極域研究船の導入が求められている。
⇒ 海運会社の本格的な北極海航路の利用に向けた運航支援システムに必要な実地データの取得、砕氷航行に必要な乗組員養成
⇒ 北極海での活動実績に基づく科学的データをもって、地球規模課題への対策といった、北極をめぐる国際社会の取組を主導

北極海航路の概要

■近年、気候変動の影響により北極海における海氷域面積が減少し、夏期の航行が可能になった。
(6月後半~11月後半)
■ 「北極海航路」はスエズ運河を経由する「南回り航路」と比較して、約6割の航行距離。
また、海賊リスクも少ない。

〇横浜港からハンブルグ港(ドイツ)への航行距離の比較

北極海航路
約13,000km
南回り航路
約21,000km
約6割に距離短縮

 

北極海航路における利用実績

 

■ 2018年の北極海航路を利用した総貨物量は、生産を開始したヤマルLNGプロジェクトに
よるLNG輸送の増加に伴い、過去最高となった。
■ 2018年のトランジット航行は航行数は2017年と同水準となったが、貨物量は2017年より
大幅に増加した。

■ 北極海航路を利用した輸送を東向き航行(欧州→アジア)、西向き航行(アジア→欧州)に
分類し集計。
■ ロシアのエネルギー資源輸送以外の輸送も増加傾向にある。

 

北極海航路の利活用推進

北極海航路の利用動向について

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