議論があるほうがいいアイデアが生まれる

同じ意見だけよりも、複数の意見が集まったほうがいいアイデアが出る。
それはすべてにおいて言えることです。

 

例えば、こんな実験があります。

10人の人を集め、心理テストを受けてもらったあと、サバイバルゲームをしてもらいました。

このとき、心理テストの診断結果を見て、「同じタイプの人」を集めたAグループと、「違うタイプの人」を集めたBグループを作りました。
各グループで30分間相談して戦略を練り、その後で実際にゲームをし、どちらのグループが勝つのかという実験です。

まず、30分の作戦会議の時に、AグループとBグループで大きな違いが出ました。
Aグループの作戦会議には同じ意見ばかりで「それいいね!そうしよう!」と議論することもなく10分であっさりと終わりました。

これに対してBグループはなかなか戦略がまとまらず、「いや、もっとこうすべきだ」と時間ギリギリまで作戦会議が白熱したのです。

 

肝心の勝負はというと、一瞬でした。

あっという間にBグループが勝利したのです。

一見するとBグループのほうは最後までもめていたのでいい戦略なんて思いつきそうになりですよね。
Aグループのほうがスムーズに決まって問題がなさそうな印象を受けます。

でも、Aグループはまったく議論がなかった。
だからアイデアが深まることなく、うまくいかなかったというわけです。

これは、僕らの頭の中でもそうです。

自分のものの見方が1つであるうちは、どんなに頑張ってもいいアイデアはでません。
さまざまな見方に立って、発想力を磨く必要があるのです。

「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考